人の強みに焦点を当て、
強みを生かすための方法論

 LIFOは、LIFO診断という自己診断を中核とした、人の強みに焦点を当て、強みを生かすための方法論(プログラム)である。1967年、米国のスチュアート・アトキンズ博士とエリアス・ポーター博士は人間の行動スタイルを調査し、それを診断するツールを開発した。その後、両博士はエーリッヒ・フロムの性格分析などを参考に、人間の行動の心理学的背景を研究し、LIFO理論と「Life Orientation Survey」(LIFO診断)を完成させたのである。

 ビジネスコンサルタント社は1976年にLIFOを導入し、2001年以降はLIFOの知財オーナーとして、世界中のエージェンシーにライセンスを提供し始めた。

 LIFOは世界40ヵ国以上に普及し、累計で2万組織、900万人以上に活用されている。このことは、人種や文化の違いを超えるLIFOの有効性を示している。

 LIFOは自己と他者への理解を深め、個人の行動変化やタテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーションをポジティブに促進する。その適用範囲は広く、マネジャーの育成や営業マン研修などあらゆる領域で活用されている。

 人はそれぞれ、異なる価値観を持って生きている。そのため、同じ状況であっても、受け止め方も選択する言動も人によって違う。LIFOは、こうした人間の価値観・言動を四つの窓(行動スタイル)で表現する。

 ①理想や優秀性を重んじる「支持/放棄」、②素早い行動を重視する「統制/争奪」、③論理性や理性を重んじる「慎重/固執」、④調和を重んじ柔軟に対処したい「適応/妥協」。これら四つの窓(行動スタイル)は誰もが持っているが、人によって好みが違う。個人によって、ある窓はよく使うが、別の窓はあまり使わなかったりする。こうした自己の特徴を認識することで、行動を意識的にコントロールし、強みとして発揮できるようになる。