[フランクフルト 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は17日、前月7月20日の理事会の議事要旨を公開した。理事会では、ユーロの過度の上昇に対する懸念が浮上。良好な資金調達環境はECBの政策に大きく依存しており、「当然視することはできない」との認識が示された。

議事要旨は「特に外為市場をはじめとする金融市場の将来のリプライシングについて、オーバーシュートの可能性に懸念が出た」と指摘。その上で「依然として良好な金融状況が当たり前のように見なされることは、あってはならないとの意見があらためて示された」とした。「足元の金融市場環境において、市場は入手可能な情報にとりわけ反応しやすいことに注意を要する」との声もあったという。

議事要旨の公表を受け、ユーロは一時、対ドル<EUR=>で0.8%下落。3週間ぶり安値の1.1665ドルに値下がりした。独10年債利回りは小幅低下した。ユーロ高は域内の輸出の抑制や輸入物価の下押しの要因となり得るため、ECBが目指す域内インフレの押し上げを阻害しかねないとして注目されている。ECBが注視する対通貨バスケットでのユーロ<EUREER=ECBF>は4月前半以降、6.3%値上がりしている。

議事要旨ではさらに、現行月額600億ユーロの債券買い入れを必要に応じて増額することなどを確約した政策ガイダンスについて、変更のリスクをメンバーらが十分認識していたことが判明。「過大解釈を招いたり早計となりかねないシグナルの伝達は現時点で回避することが重要との見方で概ね一致した」とした。

また債券買い入れプログラムの期間とペースは、政策スタンスを調整する唯一の手段ではなく、「いずれの方向にも」「さらなる政策余地」が必要だと指摘した。

物価面については、食品・エネルギーを除くコアインフレの持ち直しを示す一時的な兆候がやや見受けられるものの、持続的上昇の決定的な証拠ではない、とした。

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