■ポイント 3
「建物の形状」で耐震性をチェックする

 マンションそのものが建設中でも、モデルルームへ行けば、敷地全体のミニチュアが展示されているものだ。住人専用の庭など共用施設など全体像を示すためのものだが、長嶋氏は「建物の形状もしっかりチェックしておきたい」と言う。建物の形状をみれば、おおよそ建物本来の強度がわかるからだ。

 建物は本来、四角い形状が一番安定する。極端なセットバックを行ったマンションや、不整形のいわゆる雁行設計のマンションは、安定感に欠ける形状なので、耐震上不安が残る。

 また、1階が駐車場になっているピロティ構造のマンションや、大型店舗になっているマンションは、壁量が少なく耐震性が弱いとされる。実際、阪神・淡路大震災のとき、築浅なのに大きな被害を受けたマンションがあった。

 戸建ても同様で、凸凹の多いデザインの建物は、耐震上問題があるうえ、雨漏りが発生しやすい。1階が掘込み式駐車場になっているものも、強度不足の可能性が高い。壁量を増やすなど、強度を補う措置が取られていなければ、耐震性に不安が残る。

【図4-12】 建物の形状を見れば、建物の強度がわかる
「形状的に弱いマンションは4種類」

 「足場代はリフォーム費用のかなりの部分を占めるので、建物の形状は、メンテナンス性能にも直結する」(長嶋氏)という側面もある。この目利きポイントは、専有部分の設備にも応用がきく。「狭い面積に設備を押し詰めた物件では、変わった形状のものが使われることがある。キッチンや風呂・トイレなど、ホームセンターで売っているような、一般的な形状の設備のほうがメンテナンス性能は高い」(長嶋氏)。