[国連 21日 ロイター] - 北朝鮮の制裁決議違反に関する国連の機密報告書によると、過去6カ月間に北朝鮮から、シリアの化学兵器プログラムを担う政府機関への貨物輸送が2件阻止された。

37ページに及ぶ同報告書は独立した国連の専門家委員会がまとめ、今月に入って国連安全保障理事会に提出されたもので、ロイターが21日入手した。貨物の中身や阻止された時期や場所など詳細は不明。

報告書は「加盟2カ国がシリアへの出荷を阻止した。また別の加盟国からは、貨物が朝鮮鉱業貿易開発会社(KOMID)とシリアの契約の一環であると信じる根拠があるとの通知が委員会にあった」としている。

KOMIDは北朝鮮の武器取引を担うとされ、2009年に安保理がブラックリストに掲載。16年3月にはシリアのKOMID関係者2人もブラックリストに追加された。

報告書によると、荷受人は欧州連合(EU)と米国がシリア科学研究調査センター(SSRC)のダミー会社に認定したシリア企業という。専門家委員会はSSRCが過去に禁止された品目の輸送でKOMIDと協力したと断定している。

SSRCは1970年代からシリアの化学兵器プログラムを監督している。

国連の専門家らはシリアのスカッドミサイルプログラムや地対空ミサイル防空システムのメンテナンス・修理などで両国の協力関係を調査しているという。

また、今年2月にマレーシアの空港で北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が殺害された事件での神経剤VXの使用についても調査しているという。

北朝鮮とシリアの国連代表部からのコメントは得られていない。