8月21日、主要な中央銀行が膨張したバランスシートの縮小に動いているが、スイス国立銀行(SNB、中央銀行)が為替市場介入によって積み上げた外貨準備の削減に着手できるのは、何年も先になりそうだ。写真はスイスフラン紙幣の上の硬貨。2011年、チューリッヒで撮影(2017年 ロイター/Christian Hartmann)

[チューリヒ 21日 ロイター] - 主要な中央銀行が膨張したバランスシートの縮小に動いているが、スイス国立銀行(SNB、中央銀行)が為替市場介入によって積み上げた外貨準備の削減に着手できるのは、何年も先になりそうだ。

 欧州中央銀行(ECB)と米連邦準備理事会(FRB)は金融政策の正常化にじりじりと近付いており、市場はSNBが抱える巨額の外貨準備の行方にも思いを巡らせ始めた。

 スイスの外貨準備は過去10年で7倍の7750億スイスフラン(8000億ドル)に膨らみ、国内総生産(GDP)に対する比率は120%近くと、世界最大だ。為替レートの変動によりこの外貨準備が損失を負う可能性があるため、SNBが利益を納付している連邦、州政府からの政治的圧力が高まる可能性がある。

 しかしSNBは今後何年間もバランスシートを縮小できそうにない。外貨準備を構成する外国の債券や株式を売却した場合、SNBはまず、売却代金として得た外貨をフランに転換する必要がある。

 セント・ゲーラー・カントナルバンクのアナリスト、トーマス・スタッキ氏は「バランスシートの縮小はまず無理だ。縮小するにはフランを買い戻す必要があるが、そうするとフランが再び上昇する。これは正にSNBが避けたいことだ」と語った。