[23日 ロイター] - <為替> ドルが下落した。トランプ米大統領がメキシコ国境での壁建設で必要なら政府閉鎖も辞さないと示唆し、北米自由貿易協定(NAFTA)破棄の可能性に言及したことがドルの重しになった。

終盤のドル/円<JPY=>は0.5%安の108.97円。ドル指数<.DXY>は0.4%安の93.151。

ユーロは、ドイツとフランスの8月総合購買担当者景気指数(PMI)が強い数字となったことから上昇。終盤のユーロ/ドル<EUR=>は0.5%高の1.1818ドルで取引された。ただアナリストによると、ユーロの買い持ちが高水準となっていることへの警戒感があり、ユーロ高は短命に終わる可能性もある。

<債券> 国債利回りがおおむね低下した。

メキシコ国境の壁建設予算確保のため、トランプ大統領が政府閉鎖も辞さない構えをみせた。債務上限引き上げを巡る攻防で、一部債券の償還が遅れるリスクを懸念する声が広がった。

10年債価格<US10YT=RR>が12/32高、利回りは前日の2.22%から2.17%に低下した。

一方、政府で資金が枯渇するとみられる時期近くに償還期限を迎える、財務省短期証券(Tビル)利回りは急上昇した。10月5日償還のTビル利回り<912796LW7=>は1.155%と、8月10日以来の高水準をつけた。

フィッチ・レーティングスは、米連邦債務上限が適時に引き上げられなければ、同国の「AAA」格付けを見直す可能性を示した。マイナス方向の評価を行う可能性もにじませた。

<株式> 主要株価指数が下落して取引を終えた。トランプ米大統領がこの日、メキシコ国境沿いに壁を建設するための予算を確保できなければ政府機関閉鎖も辞さないと述べたことを受け、投資家の間に懸念が広がった。その後、ライアン下院議長が閉鎖は必要ないとの考えを示したことで、株価の下げ幅は縮小したが、財政を巡る懸念は依然くすぶっている。

議会は夏季休暇明けの9月5日以降、政府閉鎖を回避するための措置を可決させるために12営業日しか残されていないほか、連邦債務上限引き上げの期限も迫っている。

フィッチ・レーティングスは23日、米国が連邦債務上限を適切な時期に引き上げられなければ、「AAA」格付けを引き下げ方向で見直す可能性を示唆した。

セクター別では、S&P一般消費財株指数<.SPLRCD>が0.8%安。米ホームセンター大手ロウズ<LOW.N>が決算発表後に急落したことが指数を押し下げた。

<金先物> ドルが対ユーロで下落したことに伴う割安感などを背景に買われ、反発した。中心限月12月きりの清算値は前日比3.70ドル(0.29%)高の1オンス=1294.7 0ドル。

ドル建てで取引される金塊などの商品に割安感が生じたことから買われた。また、トランプ米大統領が前日、メキシコ国境の壁建設予算を確保できない場合には政府機関閉鎖も辞さない構えを示したことで、トランプ氏の政権運営能力に改めて懐疑的な見方が広がったことも、安全資産としての金買いを後押しした。

<米原油先物> 米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で原油とガソリンが取り崩しとなったことが好感され、続伸した。この日から中心限月に繰り上がった米国産標準油種WTI10月物の清算値は前日比0.58ドル(1.21%)高の1バレル=48.41ドル。11月物は0.60ドル高の48.62ドルとなった。