Galaxy Note8

 現地時間8月23日(日本時間8月24日)、サムスンはニューヨークにて新製品発表会を開催。ペン付き大画面スマホ「Galaxy Note8」を発表。同社広報によれば、本発表会は世界から1764名の動員(パートナーを含め)となり、Noteシリーズの発表会としては最大規模となった模様です。

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会場となったのはニューヨークにある劇場「Park Avenue Armory」
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毎回趣向を凝らした発表会装置を用意する同社ですが、今回は観客がすり鉢状の座席から壇上者を見下ろすかたちに。以降の写真からもわかりますが、床も巨大ディスプレーになっている

リコール騒ぎから約1年
Noteファンにとっては長い1年だった

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モバイル事業部のトップ・D.J.コウ氏

 発表会の冒頭では、発火事故により全世界でリコールとなった「Galaxy Note7」の反響に関する動画を公開。同社としては、事故については真摯に受け止め、フラグシップ機である「Galaxy S8/S8+」から信用回復に努めているとのこと。したがって、今回の動画のと意図としては、全世界にいるNoteユーザーに対して「心配をおかけした、お待たせ!」と言った意味が含まれていたと思われます。

 Galaxy Noteシリーズは、Sシリーズと同じくスペック的には最上級のものを載せていますが、「大画面」「ペン付き」とし、クリエイターやビジネスマンなど「プロフェッショナルのための道具」として開発されてきました。同社は、Noteユーザーの満足度調査や手描きの絵などをシェアできるSNS「PENUP」のユーザー数などでその人気っぷりをアピールしていました。

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リコールになってしまった前機種「Galaxy Note7」
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それでも唯一無二の存在であるNoteを渇望するユーザーはいました
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ユーザーの満足度など
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SNS「PENUP」では28万弱の登録ユーザーがいます
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そして、ついにファン待望の「Galaxy Note8」が発表されました

Noteシリーズ初の「インフィニティディスプレイ」
App Pair機能で2つのアプリを瞬時に起動

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商品企画担当のジャスティン・デニソン氏

 Note8の概要については、同社上級副社長で商品企画担当のジャスティン・デニソン氏が登壇。デニソン氏はNoteシリーズの歩みをディスプレーから触れました。まずは大画面、次に片面エッジと進化を続け、ついにNote8では超狭額縁&両面フレームレスの「インフィニティディスプレイ」を採用に至ります。

 アスペクト比18.5対9のインフィニティディスプレイは、ペンで書き込むための広大なキャンバスとしてだけではなく、21対9の映像やウェブページなどの日常のさまざまな情報を得るのに適していると言います。加えて、6.3型という大画面ながら幅74.8mm、側面をラウンドさせており、持ちやすさも担保されています。

 また、Note8から強化されたマルチウィンドウ向け機能「App Pair」ではあらかじめセットしておいた2つのアプリを同時起動できるので、より瞬時にマルチタスクを実行できるでしょう。

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S8/S8+で発表された「インフィニティディスプレイ」をNote8でも採用
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さまざまな情報や活動を広大なスクリーン上で体験できる
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2つのアプリを同時起動できる「App Pair」
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たとえば、ドライブのときは「地図」と「ミュージック」アプリを起動させるなどシチュエーションに応じた組み合わせをつくれる
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インフィニティディスプレイは持ちやすさにも貢献
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カラーバリエーションはひとまず4色

Galaxy初のデュアルカメラと
機能強化が施された「Sペン」

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製品企画担当のスーザン・デ・シルヴァ氏

 ディスプレーにつづき、Note8で強化された点であるカメラとペン機能については、同社ディレクターで製品企画を担当しているスーザン・デ・シルヴァ氏が解説とデモを実施しました。

 Note8のカメラは、Galaxyのスマホとしては初めて「デュアルレンズ」を採用。従来機もセンサーの約半分をAF用に使いフォーカス速度を高速化する「Dual Pixel」センサーを採用するなど、カメラに対して力は入れてきました。

 今回は望遠レンズを使った光学2倍ズームを実現。片方は広角レンズで風景などを撮るときに最適。アップルの「iPhone 7 Plus」も同様の構成のデュアルレンズカメラを搭載していますが、Note8はどちらのレンズを使った場合でも、光学手ブレ補正を利用できるため、より鮮明な写真や動画を撮れるとしています。

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Note8はGalaxyシリーズとしても初めて背面デュアルレンズのカメラを採用
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IP68相当の防水防じん対応のNote8はあらゆるシーンで写真が楽しめる
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iPhone 7 Plusと比べるとブレに対する強さが魅力

 この2つのレンズを使った新機能として「Live Focus」モードが搭載。カメラアプリでLive Focusモードに切り替え、被写体をしっかりと認識できると撮影時と撮影後に周囲のボケを調整できます。

 撮影前後でのボケの調整はiPhone 7 PlusやZenFone Zoom Sでも利用可能ですが、Note8ではボケの調整だけではなく、望遠・広角レンズの切り替えも可能となっています。Live Focusモードで撮った写真は、後から構図的に気に入らなくなったら一度切り替えてみる、という選択肢が生まれるわけです。

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Live Focusモードでは2つのレンズで同時に撮影・保存している

 ペン機能については、「Live Message」「スクリーンオフメモ」「翻訳」機能について触れられました。

 Live Messageは筆跡をGIFアニメ化して、各種メッセージアプリに送るというもの。色や太さ、筆の種類は選べるので自分らしいメッセージを送れます。さらに、背景画像には自分で撮った写真などを設定できるため「動くメッセージカード」がつくれるというイメージになります。

Galaxy Note8
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自分だけの動くメッセージカードがつくれるといった趣向の「Live Message」

 スクリーンオフメモと翻訳機能は事実上のバージョンアップ。スクリーンオフメモは画面オフ時にSペンを取り出すと起動し、すぐにメモが取れるというもの。Note8ではこの機能の上限ページ数が100ページまで拡大。書いたノートは「Samsung Note」アプリに保存するか、画面ロック表示である「Always On Display」にピン留めできます。

 翻訳機能に関しては、従来はあらゆる画面の単語を認識して翻訳する機能でしたが、今回は文章の翻訳にも対応。さらに、本文中に外貨の表記があった場合は、端末設定の言語を基にした通貨に変換してくれます。

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スクリーンオフメモの内容はロック画面に貼り付けられます
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翻訳機能は文単位の翻訳が可能となりました

ボイスコマンドに対応した「Bixby」
よりPCライクになった「Smasung DeX」

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マーケティング担当のジョナサン・ウォン氏

 機能解説の最後を担当したのは、同社ディレクターでマーケティング担当のジョナサン・ウォン氏。ウォン氏はS8/S8+から搭載されているアシスタント機能「Bixby」とスマホを外部ディスプレーに接続してPCライクに使う「Samsung DeX」を紹介しました。

 Bixbyはレコメンドされた情報を一括表示する「Home」、被写体を撮影して検索する「Vision」、アシスタント機能である「Voice」の3つ機能を持っていますが、機械学習により各機能の精度は日々進化しているとのこと。

 今回の発表会でピックアップされたのは、そのうちの「Voice」で、クイックコマンドによる操作が紹介されました。たとえば、「Food Photo」とBixbyに話しかけると直前に撮った写真を含め、自分が撮影した食べものに関する写真をアルバムで表示。ほかにも、「Good Night」と言えば、ブルーライトカットモードに移行するなど。日本語にはまだ対応していないようですが、利便性は向上していると言えるでしょう。

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毎日進化をつづける「Bixby」
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クイックコマンド機能が追加された

 DeXについては、S8/S8+から対応しており、Note8でも同じ「DeX Station」に接続することで、ディスプレーにワイヤレスキーボード/マウスなどを用いたPCライクな作業が可能となります。

 今回はとくにDeXに最適化されたアプリを紹介。発表会でリストアップされたアプリはMicrosoft OfficeやAdobe Photoshop Expressなど全20種類。これらは各パートナーと緻密に連携した結果です。デモではDeX環境下で、「ZOOM Cloud Meetings」アプリで別の場所にいる人と画面を共有しつつ、ボイスチャットで指示を受けながら、「Adobe Photoshop Lightroom for Android」で画像を補正していました。

Galaxy Note8
20種類のDeX対応アプリが公表された
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「ZOOM Cloud Meetings」と「Adobe Photoshop Lightroom for Android」のデモ

米国などでは9月15日から発売!
ウェアラブル版「Gear」の新製品はIFA待ち?

 発表会の最後には、デニソン氏が再度登壇。GalaxyシリーズではおなじみとなっているmicroSDカード対応や虹彩認証を含む高度なセキュリティー、ペンを含めた防水性能、そしてワイヤレス充電機能を改めて紹介しました。

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最大256GBのmicroSDXCカードに対応
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虹彩認証や顔認証など6つの認証方法に対応
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状況にもよるが、ペンと本体を水に沈めても書ける
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従来より早いワイヤレス充電に対応。対応規格はWPCの「Qi」とPMAによるもの

 最先端のスマホとして当然の機能や性能を搭載しているのはもちろんのこと、あとからレンズを切り替えられる機能をもつデュアルレンズカメラ、進化したSペンの機能を搭載したNote8、その発売日は9月15日と発表されました。

 同社広報によれば日本での展開については未定とのことですが、米国での予約販売は現地時間8月24日に開始。AT&TやT-Mobile、Verizonなどでは9月15日に発売されます。また、Samasung.comやBest Buy、WalmartなどではSIMフリー版が929ドル(約10万1000円)で展開されるようです。

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日本展開未定ではあるものの、米国などでのNote8の発売日は9月15日

 さらに、9月1日からドイツ・ベルリンで開催される「IFA 2017」の発表会も告知。発表日はIFA開催前の8月30日(ドイツ時間)で、スライドのイラストを見る限りウェアラブルの新型「Gear」が発表される見通しです。

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新型ウェアラブル発表と思われる8月30日のイベントも予告

 発表会後は、会場手間よりNote8実機を持ったスタッフが一斉に表われ、大型ディスプレーの後ろに設置されたタッチアンドトライ会場に誘導されました。

 同社の発表会は、毎回製品の魅力にあわせた非常に趣向を懲らしたものに仕上がっています。今回も同様で、発表方法・内容ともに非常に濃くて見応えのあるものだったと言えます。

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Galaxy Note8

 実際にNote8を触ってみると、「スマホ」という枠組みで考えるには多すぎる機能が搭載され、また長年のノウハウが生かされているためか、非常に気持ちのいい体験が得られます。ぜひ、日本での展開も早々に発表されることを祈っています。

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無事、日本でも展開されれば2017年後半の最注目スマホになる可能性もあるNote8