マイホームに「少しでも安くいいものを」は間違い

 建物を建てる時には「少しでも安く、いいものを」とばかり、どうしても当初の建設費、建築坪単価などに目がいきがちなもの。ところが実際には、イニシャルコストである建設費などは、建物の一生にかかるコストから比べれば、小さなもの

マイホームで「安物買いの銭失い」が<br />絶えないのはなぜか?

「設計費」から「建設費」、そして運用中の「点検・修繕・更新費」「水道光熱費」「税金・保険料」、そして最後の「解体費」に至るまで、建物の一生にかかるコストのことを「ライフサイクルコスト」といいう。

 当初の建築費は、このライフサイクル全体のせいぜい30パーセント程度に過ぎない。イニシャルコストの低さにこだわるより、建物の一生にかかるライフサイクルコストが低い建物を目指すのがベストだ。安かろう、悪かろうの建物を建ててしまったらむしろ、のちの運用に手間とお金がかかって大変なことになる。