1万円を切るトゥルーワイヤレスイヤフォン、なんと充電ケース付きでついに登場! Yell Acoustic(エール・アコースティック)の「AIR TWIN」という製品で、国内の販売店では9800円で売られている。

最初に買うならコレといえる出来の完全ワイヤレスイヤフォン「AIR TWIN」

 これまでにも国内一般流通品で1万円を切る製品はあった。が、どれも充電ケースは付属しなかった。この製品のウリは充電ケース付き、しかも2800mAhという大容量バッテリーを内蔵している点にある。カテゴリーの製品の低価格化が進んでいることの証だ。

 Bluetooth 4.1準拠で、対応コーデックはSBCのみ、ヘッドセットとしての利用も可能。カラーはレッド、ブラック、ホワイトの3色。しかし、決して安かろう悪かろうの製品ではなかった。8月7日から販売の始まった製品を実際に使ってみた。

最初に買うならコレといえる出来の完全ワイヤレスイヤフォン「AIR TWIN」
エントリークラスながらパッケージは立派。ロゴマークは心なしかオーディオテクニカに似ているような気もしないではない
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日本国内での扱いはロア・インターナショナル。付属品はバッテリー内蔵充電ケース、シリコンイヤーピースS・M・L、低反発イヤーピース(表面がラバーでコーティングされたタイプ)、充電用microUSBケーブル、そして日本語による取扱説明書

ポップなデザインで使い勝手◎

 充電ケースが内蔵する2800mAhというバッテリーは、小さなモバイルバッテリークラスの容量。実際に出力用のUSB端子も付いていて、スマートフォンなどの充電にも対応する。

 このケースのデザインがユニークだ。マットな樹脂素材で、サイズや形状はちょうど月餅のような感じ。機能的におもしろいのはケースのカバーが回転式になっていること。

 カバーには切り欠きがあり、左に回しきるとイヤフォン充電端子が現れ、右に回しきるとUSB端子が現れる。USBケーブルを接続して充電している際には、カバーで保護され、イヤフォンの脱落を防いでくれる仕組み。

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イヤフォン充電端子側。イヤフォンと充電用接点はマグネット吸着式で、逆さにしてもイヤフォンは脱落しない
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カバーを回転させると逆方向に充電/給電用のUSB端子と電源ボタンが現れる。ケースの充電状態をモニターするため、底部に4点のLEDがある

 また、左右中間位置にはクリックストップもあり、その位置でカバーを止めると切り欠きが横を向き、イヤフォン充電端子とUSB端子の両方をカバーしてくれる。携帯時にこのポジションにしておくと、イヤフォンの脱落もUSB端子へのゴミの侵入も防げるというわけだ。

 ちなみに左右イヤフォンを収納した状態でのケース重量は、実測値で112g。398mAhのバッテリーを内蔵したAirPodsの充電ケースは、左右イヤフォン収納状態の実測値で46.6gだから、バッテリー容量の大きさと引き換えに、それなりに重い。

最初に買うならコレといえる出来の完全ワイヤレスイヤフォン「AIR TWIN」
クルッと半分してクリックストップの位置で止めると……
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携帯時のフルカバーポジションに

軽量級5gのイヤフォン本体

 イヤフォン本体の重量は公式なスペックにはないが、実測してみたところ片側5gと、かなりの軽量級だった。トゥルーワイヤレスイヤフォンの現行機種で一番軽いのがEARIN M-1の3.5g、次いでERATO APOLLO 7sと、Beat-inのStick/Power Bankの4g。1万円を切る製品としては軽い。

 イヤフォンのバッテリー容量は55mAhで、再生時間は最大で3時間。ここはごく普通だ。付属の充電ケースで充電を繰り返せば、約60時間使えるというから、20回程度は充電できるのだろう。

 イヤフォン本体の外装もケースと同じ材質で、あえて高級感を狙わず、チープシックでまとめたところにセンスを感じるが、これで防水仕様ならアクティブに使えて、なお良かっただろうと思う。また、気をつけたいのが、ハウジングは完全な円筒形で、机の上で転がりやすいこと(テスト中に2度行方不明になっている)。

最初に買うならコレといえる出来の完全ワイヤレスイヤフォン「AIR TWIN」
操作ボタンはワンボタンのマルチファンクションタイプ。小さな穴は動作状況をモニターするLED

 低価格ながら、イヤフォン本体にR/Lの表示があり、左右は別の個体で、スマートフォンと接続するプライマリー側は左。一度ペアリングを済ませておけば、ケースから取り出すとスマートフォンへ接続に行く。ここも低価格機ながら、使い勝手は悪くない。

 ノズルの径はやや太めで、イヤーピースの選択には気持ちシビアなところはあるが、ノズルには微妙なオフセット角が付いているので、回転させながら耳に装着すると、うまくフィットするポジションが見つけられるはず。 

最初に買うならコレといえる出来の完全ワイヤレスイヤフォン「AIR TWIN」
ノズル内をカバーするメッシュは金属製で、充電用の接点も兼ねている

動画は不向きだが優秀な点も多い

 再生装置としての欠点は、動画の声ズレが大きく、動画の視聴には向かないこと。しかし、バッテリーがフルチャージの状態なら、フェージング(ステレオ音声の位相がズレて、音像が左右に揺れ動く現象)のような不快な現象も顔を出さない。最低価格帯の製品としては立派だ。

 イヤフォン自体の音質については、2000円前後で売られている、特に低音強調をうたわないワイヤードなカナル型をイメージしてもらうといい。決してレンジは広くないが、オーディオ機器として見当違いなチューニングにはなっていないし、好みをうるさく言わなければ、音楽再生用のイヤフォンとして最低限の仕事はしてくれる。この価格の製品として文句はない。

 1万円を切る価格で音質を優先するなら、「VAVA MOOV 20 VA-BH001」が有力候補ではあるが、充電ケースは付属しない。もうひとつ、イヤフォン本体が4gの軽量級で、2100mAhの大容量バッテリーを内蔵する充電ケースが付く「Beat-in Power Bank」もあるが、こちらは1万円台半ばから後半と価格設定が高い。

 個人的には充電ケースが必須とは思わないが、使い勝手の良さは否定できないし、特にこのAIR TWINSの充電ケースは実用的にできている。トゥルーワイヤレスイヤフォンの利便性を手軽に満喫できるパッケージとしては優秀で、最初に買うこのタイプのイヤフォンとしておすすめできる。

最初に買うならコレといえる出来の完全ワイヤレスイヤフォン「AIR TWIN」