[サンフランシスコ 26日 ロイター] - カリフォルニア大学バークレー校の教授らは26日、米ワイオミング州で開かれたジャクソンホール会議で公表した論文で、リセッション(景気後退)時の財政刺激策について、公的債務が既に高水準でも、債務を恒久的に膨らませずに景気を浮揚することが可能との見解を示した。

アラン・アウエルバッハ、ユーリ・ガラナチェンコ両教授は共著した論文で「経済が弱い際に実施する拡張的財政政策は、生産を刺激するだけでなく債務の対国内総生産(GDP)比率を押し下げる」と指摘。

世界の中銀関係者が集うジャクソンホール会議では、世界経済の成長率をどのように押し上げるかが主要な議題となった。

両教授の論文は、リセッション時の財政刺激策が安全なだけでなく、高債務国にも効果があることを示しており、低い金利とインフレ率によって景気悪化時の金融政策の選択肢が限られる欧米の中銀に好ましく受け止められる可能性がある。

一方、両教授は、経済が堅調な際の財政刺激策は債務負担の増加と長期成長率の鈍化を招くと警告。「われわれの調査結果は、景気悪化には無条件に積極的財政支出で対応するよう求めていると解釈されるべきではない」とした。

ただ、景気後退時の財政支出は一般的に考えられているよりも下方リスクが少ないとしたうえで、「中銀が厳しい制約を受けるなか、次にリセッションが訪れた際には、より積極的な財政政策を期待あるいは希望することになるかもしれない」とした。