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激増する“下請けいじめ”が中小企業同士にも波及!

週刊ダイヤモンド編集部
2008年12月2日
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 中小企業に対する“下請けいじめ”が激増している。その構図は、大手対中小のみならず、中小企業同士にも拡大した。

 駆け込み寺の一つとなる東京都中小企業振興公社によると、下請け取引に関する苦情や紛争の相談件数は、今年度が10月までの7ヵ月で214件と前年度(80件)の約2.7倍に達した。業種では、製造業、建設業、情報通信業がトラブルの御三家である。

 なかでも、「代金回収」に関するトラブルが全体の57%。大きな変化は、前年度の約3.4倍にまで急増したことだ。

 「相談は、約束の代金がもらえないという声が中心だが、納品後に値引きを要請されたケースも多い」(同公社)

 代金の不払いは、中小企業にとどめを刺すに等しい。この問題に続くのが、契約の解釈などの「取引契約」、発注品打ち切りなどの「取引の変更」に関係する相談だ。

 公正取引委員会の摘発も増加している。親事業者と下請け業者との取引ルールを定めた下請法(下請代金支払遅延等防止法)で、今年度上半期は、社名も公表する勧告が下請け代金の減額を行なったマツダなどの6件だが、警告は1799件と前年比で28%も増加。

 減額事件では、親事業者27社が下請け業者の589人に対して、総額で23億5446万円の代金を返還。前年同期に比べて約9.6倍にふくれ上がった。

 “下請けいじめ”の解決には課題も浮上している。

 東京都中小企業振興公社では、裁判以外の解決を目指し弁護士を交えた調停(無料)の斡旋も行なう。だが、下請法では、資本金の区分で親事業者と下請け業者とのルールを定めているため、同公社への相談の7割以上を占める資本金1000万円以下の中小同士の組み合わせは同法の適用外となる。

 トラブルの抜け穴を法的にどう埋めるかは、今後の大きな課題だ。

(『週刊ダイヤモンド』編集部委嘱記者 内村敬 )

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