ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
田中秀征 政権ウォッチ

枝野経産相への3つの期待

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]
【第101回】 2011年9月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

なぜ野田首相は選任を誤ったのか
しぼむ“大震災管理内閣”への信頼感

 新閣僚の鉢呂吉雄経産相が、不適切な言動によりわずか9日で辞任に追い込まれ、枝野幸男前官房長官がその後任となった。

 彼の発言内容は大臣として信じ難いことだが、どうしてこんな人を重要閣僚に起用したのか。野田佳彦首相の任命責任を問われても仕方がないだろう。

 菅直人政権は、政権発足後9ヵ月で大震災に遭遇したので、態勢は大震災対応というわけにはいかなかった。

 だが、野田政権は、最初から大震災対応を最優先の課題にして発足した言わば“大震災管理内閣”である。

 そして、経産省は、エネルギーや原子力行政を担当しているから、大震災管理内閣の最重要の柱であるはずだ。

 首相は組閣後、「適材適所」を強調したが、重要閣僚の選任を誤った不明の責任は重い。

 新内閣は発足当初から閣僚の失言が相次いでいる。これはいつものことだが今回は特に多いように思う。

 問題は、鉢呂氏の適格性にとどまらず、野田首相や内閣全体の姿勢が問われるところにある。大震災に本気で立ち向かっているのかと疑われたら、政権への信頼感や期待感は風船がしぼむように消失してしまう。

 代役に枝野幸男氏を起用したことは順当な人事だろう。最初からそうすればよかったのである。

枝野氏が優先して取り組むべきは
原発事故、新エネルギー計画への対応

 枝野新経産相に特に期待したいことは3つある。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]

1940年長野県生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒業。
83年、衆議院議員初当選。93年6月、新党さきがけ結成、代表代行。
細川政権発足時、首相特別補佐。第一次橋本内閣、経済企画庁長官。
現在、福山大学客員教授、「民権塾」塾長。


田中秀征 政権ウォッチ

かつて首相特別補佐として細川政権を支えた田中秀征が、期待と不安に溢れた現政権の動向を鋭く斬り込む週刊コラム。刻一刻と動く政局をウォッチしていく。

「田中秀征 政権ウォッチ」

⇒バックナンバー一覧