正田連載

 筆者の格安SIM間のMNPも完了し、ちょうど手元に格安SIMがたくさんあるタイミングがあったので、それぞれの比較をしてみた。

 速度測定アプリの結果がすべてではないが、今までとは少し傾向が違っていることに気づいた。そして、筆者がMNPしてたどりついた格安SIMは他と比べて速かったのかどうかも確かめてみた。

ランチタイムの落ち込みは各格安SIM共通

 今回測定したSIMは、いわゆる格安SIMが6枚と、ドコモ契約のspモードの回線が1枚の7回線。

 格安SIMは大手の「IIJmio」「OCN モバイル ONE」「楽天モバイル」「mineo」と、「LINEモバイル」「イオンモバイル」。測定にはドコモから販売される「Xperia XZ SO-01J」を用い、速度測定アプリはOOKLAの「Speedtest.net」を使用した。

 結論から言えば、ドコモ契約の速度が別格で、その他の格安SIMに多少の増減がある程度。

 これまで速度測定で常に高速な数値の出ていた楽天モバイル、LINEモバイルが、今回の測定では高速な一面も残しつつも一般的な格安SIMのレベルになっている。

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ランチタイムの12時40分前後(単位はMbps)

 特にランチタイムのドコモの速度は別格。数字だけ見れば格安SIMとは何であるかが実感できる。

 楽天モバイルはランチタイムなどでも以前は圧倒的な数値を出すこともあったが、最近は落ち着きぎみ。

 反面、以前は混雑時間帯にデータの流れが不安定ということもあったが、今では12時40分ごろという極端な混雑ピーク時を除けば、それ以外の混雑時間帯には動画やウェブ閲覧などに大きな支障はなくなったように感じる。

 ほかのSIMも使った限りでは、ドコモの速さを実感するものの、格安SIMがまったく使えないかというとそうでもない。

 どうしてもランチタイムの12時40分前後の30分くらいに速さが欲しければ3大キャリアなどと契約するしかなさそうだが、格安SIMを使うならこの時間帯に速度が大きく落ち込むことだけは理解しておきたい。

夕方も落ち込むが、ランチタイムほどでもない

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夕方18時台(単位はMbps)

 夕方18時すぎの測定では、イオンモバイルの速度が落ち込んでいるが、データの流れはじめの速度が速く、次第に遅くなっていく中での数値となるため、実際に細切れの通信が多発するウェブサイトの閲覧では遅さをほとんど感じない。

 次に下りが遅いのがIIJmioだが、イオンモバイルはIIJmioと同じリモートホストを示しており、IIJmioから回線を買っていると考えてよさそう。

 IIJmioとイオンモバイルは、データの流れ初めだけ速度が出て、その後緩やかに遅くなるという傾向は同じで、実際の測定数値が多少遅くとも体感上はもう少し速く感じる。

早朝は3ケタの速度が出るほど高速に!

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朝7時台の測定結果(単位はMbps)

 朝方の測定では、キャリアアグリゲーション(CA)の効果もあると思われるが、ドコモ、LINEモバイル、mineoで下り100Mbpsを超える数値を出すほど激速となっている。ただ、実際の利用においてこの速度が出たところで恩恵があるかというとそうとも言えない。

 こういった激速状況のときにメリットがあると言えばアプリのダウンロード。しかし、ダウンロード時間が短縮されたところで、ダウンロード開始からアプリが使えるようになるまでの時間が大幅に短縮されることもないため、効果は限定的だ。

 また、動画配信サービスでもここまでの速度が必要なものもないため、実際の激速の効果は限定的であると言えよう。

 なお、速度測定アプリは容量食いで、速度が早ければ速いほど消費が激しい。例えば下り50Mbps出ているという測定がされれば、50から100MBを消費する。

 キャリアアグリゲーション有効でガラガラの時間帯に150Mbpsが出た! と喜んでいる裏では、一度に200Mバイト以上消費してしまったなんてこともある。

 速いからといって速度測定を頻繁に行なうのは自分の容量を逼迫させるだけでなく、無用のデータが流れてネットの混雑を生む結果になるのでほどほどに。

LINEモバイルや楽天モバイルが高速でなくなったことが残念

 7枚のSIMを比較してみたが、以前のように実用に耐えないという格安SIMはなくなっていると感じた。

 いずれの格安SIMも、お昼の12時台後半だけは極端に速度が落ち込むが、それ以外はちゃんと使えるという印象。数Mbpsの速度が安定的に出ている状況であれば、スマートフォンの利用に問題が出ることはなかった。

 残念なことでは、以前は混雑時間帯でも非常に速い速度を記録していたLINEモバイルや楽天モバイルが普通の格安SIMになってしまっていること。

 お昼や夕方の速度の落ち込みはやはり格安SIM共通の課題ということが改めて思い知らされた。これが安さの秘密だと言ってしまえばそれまでだが、その対策についても何かほしいところだ。