ランキング上位の金融機関は、ユーザーを囲い込むため運用状況の報告することだけでなく、全国系銀行では市況案内、地方系銀行ではセミナーやイベント案内、信託銀行では新しい投資商品の案内なども積極的に行われており、投資商品購入後のフォローやアドバイスなどが高く評価されています。

ネットを活用し、コストを抑えて運用する
新形態銀行ユーザー

 新形態銀行は、運用額が100万円未満のユーザーが約4割います。対面銀行系と比べて金利が高いことや手数料が安いことに加え、少額からでも運用できるメリットが大きいことがわかります。また、インターネットのサービスが充実しているため、相談できる担当者はいなくても、口座開設や入出金が簡単で利便性が高い点も魅力のひとつです。

 ランキング上位の新形態銀行は、閲覧する口座情報のわかりやすさ、商品やサービス案内の的確さ、商品購入後のフォローやアドバイスなどのサポートの充実が満足度の高さに結びついているといえます。

今後、銀行で利用したい
投資サービスは?

 今、利用している金融機関に、今後の関連サービスに対する利用意向を調査したところ、対面銀行、新形態銀行ともに、NISAや個人確定拠出型年金への関心が高い結果となりました。これは2018年から始まる非課税の「つみたてNISA」(各年の非課税枠が40万円、非課税で保有できる期間が最長20年)や、個人型確定拠出年金の加入対象者が今年から公務員や主婦等に広がったことによるものです。

 また、注目すべきなのが信託銀行の相続対策やラップ口座へのニーズの高まりです。これは2015年に相続税法の基礎控除額や税率等が変更されたことで、相続税対策を考える人が増えていることの現れといえるでしょう。

 どの銀行にも言えることですが、ユーザーはただお金を預けるだけでなく、人生の節目に必要な金融サービスの総合的な窓口としての役割を求めているように思えます。

(リサーチ部門スペシャリスト 高橋 花)

【調査概要】
J.D.パワー アジア・パシフィック
2017年日本投資サービス顧客満足度調査

日本投資サービス顧客満足度調査は、民間の銀行、証券会社で、投資信託・株式・外貨預金・FXなどで資産運用を行っている個人投資家を対象に、直近1年間のサービス利用経験に対する満足度を調べたもので、全国の18歳以上の男女を対象にしている。6回目となる本年調査は、2017年5月にインターネット調査にて実施し、1万8585人から回答を得た。

当調査では、サービス形態をもとに「対面証券」「ネット証券」「全国系銀行」「地方系銀行」「新形態銀行」「信託銀行」の6部門に分けて集計した。