「めっちゃ熱いカイロ」大阪から東日本へ、冬に向け殴り込み小林製薬傘下、桐灰化学の「めっちゃ熱いカイロ!マグマ」 Photo by Masataka Tsuchimoto

 小林製薬傘下で、使い捨てカイロ国内シェアトップの桐灰化学(大阪)が今秋、長年苦戦してきた東日本でのシェア拡大に本腰を上げる。

 手にする武器は「めっちゃ熱いカイロ! マグマ」(10個入り、本体価格税抜き700円)。一応断っておくが、「めっちゃ」とは関西弁で「すごく」とか「とても」という意味だ。

 その名の通り、この商品とにかく熱い。桐灰化学のスタンダードタイプのカイロの最高温度が65度なのに対しマグマは73度。平均温度はスタンダードタイプの51度に対して61度。温度が高い分、熱を発する化学反応が早く進み、持続時間はスタンダードタイプの半分の12時間。「熱しやすく冷めやすい」というオチまでつくのだ。

 実は「マグマ」に似た商品は既に他社から発売されている。だが売れ行きは、「それほど芳しくないようだ」(業界関係者)。そのことを意識してか桐灰化学は目立つイラスト、インパクトの強いネーミングで「良さをPRすれば潜在的需要を掘り起こせる」と強気だ。

 それにしてもこのような熱いカイロの需要がどこにあるのか。桐灰化学は「本当に寒いときの屋外対策」として屋外作業、スポーツ、スポーツ観戦などでの需要があると見込んでいる。

西日本では強いが……

 使い捨てカイロは東日本と西日本で販売シェアがきれいに分かれるおもしろい商材だ。