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省エネ法見直し、負担を免れていたアマゾンも取り組み参加へ

改正省エネ法の見直しに向けた準備が進められている。多くの貨物輸送を伴うにも関わらず、現行制度では特定荷主に含まれない企業に対し、実態に合った形で省エネへの取り組みに参加してもらうことが目的の一つだ。一方で、既存の特定荷主においては二酸化炭素排出量(CO2)削減への各種施策が進められてきたが、個社での改善効果には限界も現れ始めている。そこで、荷主同士の協業による環境負荷低減策――すなわち「連携省エネ」を促すべく、新たな税制優遇措置も創設される見通しにある。

アマゾンはなぜ特定荷主ではなかったのか…

特定荷主の構成比(14年度実績)
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 見直しの対象となるのは、特定荷主の定義だ。現在、改正省エネ法の特定荷主は800社に上るが、その約8割は製造業。こうした製造業への適用を想定して制定された現行制度は貨物の所有権を前提とした荷主定義となっており、近年では捕捉しきれない企業が表れ始めるとともに、業界によっては不公平さも生じてきていた。

 たとえば、通販業界ではアスクルやニッセン、千趣会などが特定荷主に名を連ねるが、アマゾン・ジャパンなどは同社らよりも多くの輸送量を持ちながら、特定荷主に含まれていない。アマゾンでは利用規約において「商品の所有権は配送業者に引き渡した時点で購入者へ移転する」旨を明記していることから、商品配達時の"荷主"は購入者となり、特定荷主に該当しなくなっている。

 また、小売・外食業界でも、西友やライフコーポレーション、すかいらーくやサイゼリヤなどが特定荷主に含まれながらも、セブンイレブン・ジャパンや日本マクドナルドなどはフランチャイズシステムを採用しているため、現在は対象外となっている。

省エネ法における荷主規制の現状(資源エネルギー庁資料抜粋)

 こうした状況に対し、貨物輸送契約などを通じて実質的に輸送方法を指示する立場にある事業者を改めて「荷主」と捉え、省エネ対策を求める。

 なお、ECでは楽天などのモール型事業者は輸送契約の主体とはならないため、特定荷主から除外される見通し。小売・外食などのフランチャイズ型企業についても、今後その対象となる定義の詳細を詰める方針にあるという。

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1969年10月の創刊から約40年間「経済の中の物流」という視点から一貫した報道を行っている物流業界専門紙。物流報道の中に“荷主”という切り口を持った媒体として評価されている。主な内容は荷主企業の物流動向、行政の物流関連動向、トラック、倉庫、鉄道、海運、航空など物流企業の最新動向、物流機器、WMSソフトなどの関連ニュース等。週2回発行。


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