8月31日、中国の富裕層向け資産運用会社(ウェルスマネジャー)は、当局が高リスク投資や資本流出への締め付けを強めていることを商機ととらえ、事業の拡大を狙っている。写真は2010年1月、上海の招商銀行(2017年 ロイター/Aly Song)

[香港 31日 ロイター] - 中国の富裕層向け資産運用会社(ウェルスマネジャー)は、当局が高リスク投資や資本流出への締め付けを強めていることを商機ととらえ、事業の拡大を狙っている。

 招商銀行や中国国際金融有限公司(CICCの子会社や、諾亜財富(ノア・ホールディングス)などのウェルスマネジャーは今、小規模な都市に照準を定めている。こうした都市の富裕層は従来、高いリターンを約束するが流動性が低くて不透明な、影の銀行(シャドーバンキング)の投資商品に資産運用を頼ってきた。

 中国国内の富裕層向け資産運用市場はここ数年で急拡大した。今年は28兆ドルと、昨年の国内総生産(GDP)の約3倍相当に達し、米国に次ぐ世界第2位の市場になる見通しだ。

 しかしノアによると、1000万元以上の投資可能資産を持つ中国富裕層のうち、ウェルスマネジャーのサービスを受けている割合はわずか10─12%。この割合は、韓国が約20%、米国と欧州が55─60%となっている。

 銀行関係者らによると、ウェルスマネジャーが事業拡大に努めるとともに、富裕層の間で銀行預金や不動産以外への投資分散の意識が高まれば、中国でもこの割合が高まりそうだ。

 CICCの富裕層向け資産運用事業の責任者、ウー・ボー氏は「政府は資金が規制下のチャネルを経由し、透明性の高い投資商品に流れるよう取り締まりに努めている。これはわれわれにとって追い風だ」と語る。