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美人のもと

居眠り

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第115回】 2011年9月26日
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 乗り物に乗ると急に眠気に襲われることがある。あれはなぜだろう。乗り物にはすごい力が働くのだろうか。小さな子供が大きな声を出していても、急に眠ってしまうのをたまに見かける。

 あの眠りには伝染力のようなものがあるのか、他人でも隣が眠り始めるとついついこちらまでつられることがある。

 まずいなと思うのは自動車の助手席に座っている時だ。助手席という名前はあるが、実際助手をすることでもあれば眠くならないのだが、カーナビなどの普及で助手も仕事がなくなっている。するとあの睡魔がやってくる。自分が寝てしまうと伝染力で迷惑をかけるかもしれない。しかし、眠い。

 デートでドライブに出かける。この睡魔のおかげで険悪なムードになるカップルがいる。居眠りしたことに怒る男がいるのだ。せっかくのデートが台無しだ。

 どうするか。上手に寝ればいい。素直に眠くなったことを告げることで大半のおこりんぼうも怒らなくなる。そして、きれいに眠ることだ。

 きれいな居眠り。美人はこれがうまい。電車などで見かけてもほほえましく思える。眠るときの自分などコントロールできるものではない。だが、ちょっとした心がけでずいぶん見え方が違う。眠くなったら体をまっすぐにする意識だ。どうしても眠ると傾きやすくなる。縦に船を漕ぐように揺れるのはほほえましいが、横に揺れるのは迷惑だし、「疲れ」が感じられてみていて、こちらも疲れてくる。

 「美人のもと」は居眠りの傾きに弱いのではないだろうか。傾いて居眠りしている人を見るとそう感じる。揺れながら徐々に口を開ける。開いた口から「美人のもと」が逃げていくようだ。

 美人は傾きにくい。そして口元がしっかりしている。

 あえて傾いている人がいる。電車の中にいる。カップルで彼の肩を枕にしている人だ。あの傾きは「美人のもと」が失われる原因になりそうで心配だ。そもそも、あれは眠りにくいのではないだろうか。見ていると時々目を開け、彼を見上げる。何を確認しているのか。眠いのか、眠くないのか。イチャイチャしたいなら、目をしっかり開ければいいのに。肩で眠りたいのなら、別の場所にしたほうがいい。

 居眠りというのは、気持いいものだ。その間に「美人のもと」を守れたら、もっと気持ちよくなるはずだ。それは小さな「縦意識」で得られそうである。


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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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