[ワシントン/メキシコ市 5日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は5日、米韓自由貿易協定(FTA)の見直し交渉について、韓国側と合意に達することに期待感を示した。トランプ大統領は前週末に、同FTAの破棄を検討する可能性を示唆している。

一方、議会上下両院の有力議員らはトランプ氏に対し、北朝鮮の核・ミサイル開発問題を巡る緊張の高まりを踏まえ、米韓FTAを破棄しないよう求めた。米商工会議所も破棄に反対を表明した。

ライトハイザー氏はメキシコで行われたカナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の第2回会合後に記者団に対し、韓国との協議を継続していると説明。

「事態の進展とともに韓国側との話し合いが妥結し、われわれが懸念する問題が解消されることを期待している」と述べた。

トランプ大統領が前週末、米韓FTAの取り扱いについて政権内の協議を今週行う方針を示したことから、議会や経済界では破棄に動く可能性への懸念が広がっていた。

下院歳入委員会および上院財政委員会の両委員長と有力民主党メンバー2人は5日に出した声明で、北朝鮮による6回目の核実験は「米韓の強力な同盟関係が極めて重要であることをあらためて明確にした」と指摘。韓国側がFTAの実施・順守状況を改善するための協議は歓迎するとしながらも、FTAそのものは米韓同盟関係の中核だと強調した。

商工会議所のトム・ドナヒュー会頭は声明で「拙速で無責任な」FTAの破棄に反対すると表明。「破棄によって米国で創出される雇用は皆無で、反対に多くの雇用が失われることになる」と警告するとともに、米政権と経済界の関係悪化につながるとした。

「皮肉なことに、大統領選でトランプ氏に投票した米中部の各州が、破棄によって農産品や製品の輸出が落ち込み、痛手を被ることになる」との見解を示した。