[ロンドン 6日 ロイター] - 英紙ガーディアンによると、英政府は欧州連合(EU)離脱後の移民規制案として、高度な熟練労働者以外のEU移民の流入制限を検討している。一部の企業は、移民規制により従業員の確保が難しくなるとの懸念を示している。

ガーディアンはリークされた政府の文書を引用し、国内企業が移民ではなく自国民を可能な限り雇う環境を整えることに政府の力点がシフトしているとの内務省の見解を伝えた。文書は機密に属する草案とされている。

文書は「これはつまり、国家にとって価値があると認められるには、移民政策は移民に恩恵を与えるだけでなく、既存住民の暮らし向きを良くする必要がある」としている。

内務省の広報担当はリークされた文書にコメントしないと述べた。

一方、メイ首相は6日、議会に対し、移民は経済にプラスとなってきたが、EU離脱を決めた昨年の国民投票は、国民が移民流入制限を求めていることを示したと主張した。学校や病院といった公共サービスの負担を軽減し、低所得層を守るために移民流入制限は必要であると語った。

最新のデータでは、移民の純増数は年間24万6000人となっており、メイ首相が「持続可能」とする水準を大きく上回っている。

ファロン国防相もこの日、EU離脱後に均衡のとれた移民政策を進める方針を示した。熟練労働者の確保を目指す一方で全体的な移民流入数を引き下げるとした。

政府はこれまで、移民の影響に関する調査の結果報告を踏まえて移民政策について提案を行う方針を示している。リークされた文書には、「議論の土台」となる提案が盛り込まれたと記されている。

文書は、熟練労働者は3─5年の滞在許可を得ることが可能だが、未熟練労働者の滞在期間は2年に制限することを提案。英国で滞在するEU市民の数を制限する狙いがあるという。

これらの変更は時間をかけて導入され、英政府はEU市民が家族を英国に呼び寄せる権利についても、新たな厳しい制限を設ける可能性があるとしている。

*内容を追加しました。