外壁、外構は劣化していないか

 まずは建物の周囲をぐるっと一周。外壁がモルタル塗りの場合、目立つひび割れはないか。サイディング張りの場合は、やはり大きなひび割れや欠け、亀裂やゆがみなどがないかをチェック。

 サイディングの継ぎ目には、「コーキング」というペースト状の充填材が詰められているが、年月が経つと硬くなったり収縮したりと徐々に劣化する。寿命はおよそ10年だ。劣化を放置しておくと、雨漏りの原因になりやすい。

100年もつ「お宝物件」を見極める8つのポイント

 門や塀はきちんとしているか、傾いていたり壊れたりしていないか。壊れたり、傾いていて修理したい場合でも、塀が隣地との共有の場合は勝手に直すことはできないことに注意しよう。

良いひび割れ、悪いひび割れ

 基礎に幅が広く深いクラック(ひび割れ)が発生している原因の多くは地盤の「不同沈下」。構造に問題がある場合も。ヘアクラックと呼ばれる、髪の毛ほどのわずかなクラックなら大きな問題はない。目安は0.3㎜以上だ。

 写真はクラックスケールでクラックの幅を計っているところ。ホームセンターなどで入手できる。

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また、基礎に「蟻道(ぎどう)」はないか。シロアリの巣があると筋状の道ができる。キッチンや浴室の外側など、巣をつくりやすい水まわり周辺をよく観察しよう。

見のがしがちな屋根の雨漏り

 見える範囲で屋根の状態を確認。低倍率の双眼鏡を持参すると便利だ。サビや塗装のはがれ、瓦のズレなどを確認する。

 次に軒裏が波を打っていないか。垂木に問題があったり、雨漏りしているなどの原因があると、軒裏が老朽化して波打っているケースがある。屋根から水がまわり、シミになっていないかも確認しよう。

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