[ワシントン 6日 ロイター] - 米ウイルス対策ソフト大手のシマンテックは6日、欧米のエネルギー会社を対象としたハッカー攻撃が行われており、ハッカーが中核システムに侵入したケースも一部で出ているとの報告書をまとめた。

ハッカー攻撃は悪意ある電子メールを利用したもので、攻撃対象は米国、トルコ、スイスの企業。他国の企業も攻撃対象となっている可能性が高いという。

同社の研究員の話によると、攻撃が始まったのは2015年後半。今年4月に攻撃の頻度が増した。外国政府が関与しているとみられ、ハッカー集団「ドラゴンフライ」による攻撃とみられている。

紛争などが発生した場合、電力会社などに対するハッカー攻撃を通じた破壊工作が行われる恐れがあるいう。

米政府は今年6月に、原発などのエネルギー会社を対象としたハッカー攻撃に警戒を呼び掛けたが、シマンテックが今回指摘したハッカー攻撃と同じ攻撃である可能性が高いという。

ドラゴンフライは、2011年─14年にかけてハッカー攻撃を繰り返していたが、その後、複数の企業が攻撃を報告したことを受けて、活動を休止していたもよう。専門家の間では、ロシア政府とつながりがあるとの見方が多い。

基幹インフラ・セキュリティー会社ドラゴスの創業者ロバート・M・リー氏は、シマンテックの報告書について、「電力を遮断できるレベルの攻撃ではなく、必要以上に騒ぎ立てる必要はない」との見方を示した。