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医者と二人三脚で心臓医療に革命起こす!
ディーブイエックス社長 若林 誠

週刊ダイヤモンド編集部
【第9回】 2007年11月30日
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若林誠社長
ディーブイエックス社長 若林 誠

 「こんな恐ろしい話はない」

 心臓医療の現場を知るにつれて、まだ30代前半の若さだった若林誠は次第に無力感を募らせていた。

 当時の若林は、自他共に認める医療機器のトップセールスマン。ドイツ・シーメンス製のペースメーカーを売りまくっていた。担当地区の関東の大学病院では、シーメンス製品のみを使う医者が瞬く間に増えたという伝説も残る。

 しかし、ペースメーカーには約100種類もの機種がある。シーメンス製品に慣れた医者のところにも、当たり前のように他社製ペースメーカーを埋め込まれた患者が運ばれてくる。医者が使い方を知らず、下手をすれば患者が命を落とす危険にさらされる場面を、若林は何度も目の当たりにした。

 自分が取り扱っている商品がいくら売れても、それで患者が救われるわけでは決してない。多忙な医者に代わってメーカーごとの製品スペックや使い方の資料を提供したり、患者に合った製品を推薦できるようなサービスまでを手がけたい。そう考えた若林は、特定企業の商品のみを扱う販社の枠を超えた「起業」を決意する。

接待なんか要らない!
知識とフットワークで名医の“ハート”をつかむ

 最初は得意分野であるペースメーカー販売から取り組むことにした。早速、各メーカーから商品資料を取り寄せ、患者の生活習慣に合った製品を医者に推薦した。協力者を得て、ペースメーカーのデータブックを2年に1度発行。医者の知識不足による不幸なミスをなくそうと東奔西走した。

 製薬業界では、営業マン(MR)が医者に高額の接待攻勢をかけ、奴隷のようにご機嫌をうかがうことでクスリを売り込む文化がはびこっている。医療機器業界も同様かと思いきや、「僕はほとんど接待はしないんですよ」と若林は言う。

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