9月に発表予定の新型マツダCX-8 3列シートを装備したミディアムサイズのSUV 全長5m前後でミニバンの“多人数乗車”機能を必要とするユーザーにもアピールする Photo:小久保昭彦

100周年を目前にマツダが打ち出した
地球・社会・人の課題解決チャレンジ

マツダは8月上旬、2030年までの長期的な技術ビジョン、サステイナブル・ズームズーム宣言2030を発表した。その骨子は「地球環境」「安心・安全なクルマ社会」「走る喜びにあふれたクルマ」という地球・社会・人のそれぞれの領域が直面する現状の問題を解決するというもの。20年に創業100周年を迎えるマツダが、また新たなチャレンジ目標を打ち出した。

 この宣言において、地球領域については「WtW(油井から車輪まで=エネルギーの採掘・製造からクルマでの使用段階まで)でのCO2(二酸化炭素)排出削減」「マツダ車全体でのCO2排出量を30年までに10年実績比50%減」「50年に同90%削減」などを目標に掲げている。単純にEV(電気自動車)を開発するという目標ではなく、実用環境下での燃費改善とクリーン化を目指す。

 社会領域では、事故のないクルマ社会作りに向けたアプローチを進め、マツダ・プロアクティブ・セーフティの思想に基づいた安全技術を追求。自動運転コンセプト、マツダ・コ・パイロット・コンセプトを標準装備化し、すでに装備導入を開始した日本市場だけでなく、18年以降はグローバル市場への展開を図る。同時に、正しいドライビングポジションや良好な視界、オフセットのないペダルレイアウトといったマツダの取り組みを継続し、新しいモデルにこれらを採用する。

 そして人領域では、人間の能力を引き出し心と体を活性化させる“人車一体”感をいっそう高め、「クルマに命を与えるという哲学のもと、デザインを芸術の域まで高めて見る人の心を豊かにする」魂動(こどう)デザインをさらに発展させていく。以上のアプローチがサステイナブル・ズームズーム宣言2030である。

 マツダは10年に一連のスカイアクティブ技術を公開するとともに、将来を見据えた技術開発目標を発表した。今回のサステイナブル・ズームズーム2030は7年前に示したロードマップに沿った内容であり、マツダの省燃費技術は新たなステージへと突入する。その目玉はスカイアクティブXと呼ばれる次世代の主役となるエンジンだ。これはガソリンとディーゼルの特徴を兼ねたまったく新しいエンジンで、マツダは19年の市販を目指している。