圧倒的な成果には秘密があった――。「即日契約数が月7名から月50名に」「1億円以上の成果があがった」「契約者数が前年の2倍に」「高額商品が次々に売れた」……多種多様な業界の契約率を改善し続けるセールスコンサルタント林佳範氏の処女作『なぜか即日即断してしまう 105人連続契約の秘密』が発売となった。多くの企業で成果をあげ続ける彼は、いったいどのようなノウハウを教えているのか。林氏に、10年以上、3万人以上の経営者・スタッフに教えてきた契約率アップのノウハウについて教えてもらった。

「ありがとう」と言われる瞬間をつくろう

 今回は、ヒアリングの際のワンポイントとして、「話しやすい空気」のつくり方を紹介します。それは、「ありがとう」と言われる瞬間を用意することです。この瞬間を用意できると、お客さんがつい本音を話してくれます。

 よくある残念なケースは、「ご自由にどうぞ」というサービスです。たとえば、カーディーラーなどに行くと、机の上に「ご自由にどうぞ」と書かれた飴が置いてありますが、あれはとても残念です。何が残念かと言えば、単に机に置いているだけなので「ありがとう」と言われないことです。

 私がお手伝いする会社の多くでも、お茶や飴、ラムネなどを用意してもらいますが、ただ置いておくことはしません。必ず、一声かけてお渡しするようにしてもらっています。たとえば、家族づれが来店したときに、お子様専用の飴、ラムネの入ったカゴをスタッフが持っていき、「お好きなだけどうぞ」と言って机に置きます。

 このとき両親は「ありがとう」と言うでしょうし、子どもも「ありがとう」と言うかもしれません。このように、なにげないサービスでも「ありがとう」をいただくことが大切です。「ありがとう」の一言があるかないかでは、大きな差が生まれます。なぜなら、人には「恩返しの法則」というものがあるからです。「返報性の法則」とも言われます。

 これは、何か恩を受けたら、恩を返したくなるという人間の習性です。お茶やラムネを提供するとき、「ありがとう」と言ってもらうことで、お客さんはあなたの質問に答えたくなるのです。つい先日も、子どもの習い事スクールから「ラムネを手渡しにしただけで、雰囲気がよくなり、スムーズにヒアリングできるように変わりました。即日契約率も15%上がりました」という報告を受けました。

 面白いことに、この“ラムネ作戦”を実施した各店舗では即日契約率も上昇したのです。セールスでは、こうした「ちょっとした工夫」を知っているかどうかで結果が大きく変わってきます。拙著『なぜか即日即断してしまう 105人連続契約の秘密』では、こうしたセールスにおける「ちょっとした工夫」を多数掲載しました。ぜひ本書で、圧倒的な成果を残すための“ワンランク上のテクニック”を身につけてください。翌日から、あなたの成果は段違いに変わってくるはずです。