[東京 11日 ロイター] - 内閣府が11日に発表した7月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、前月比8.0%増の8533億円となった。4カ月ぶりに増加した。ロイターの事前予測調査の前月比4.4%増を上回った。押し上げた主な要因は運輸・郵便業からの鉄道車両の受注。2四半期連続の減少に歯止めがかかり、受注水準は昨年程度にようやく回復した。

内閣府は、機械受注の判断を「足踏みがみられる」に据え置いた。

7月は製造業が前月比2.9%増で2カ月ぶりの増加。非製造業は同4.8%増で2カ月連続の増加。主な増加要因は、製造業では造船業からのエンジン類や非鉄金属からの原子炉設備などとみられる。非製造業では運輸・郵便業からの鉄道車両や道路車両、情報サービス業からのコンピューター、建設業からの運搬機械など。

もっとも、受注額水準は8533億円で、前年水準を2カ月連続で割り込んでいる。2016年はならせば8500億円程度でほぼ横ばい水準だったが、今年に入りそれを大きく下回っていた受注額が、7月に昨年並みに戻ったにすぎない。

外需は3カ月ぶりに増加し、前月比9.1%増。

機械受注は今年に入り2四半期連続で減少してきたが、民間企業の計画を基に内閣府が発表した7─9月の見通しは前期比7.0%の増加と、3四半期ぶりの増加と試算されている。7月がしっかりした伸びとなったことから、8、9月が横ばいで推移したとしても、7─9月は同5.3%増となる見通し。

農林中金総合研究所の主席研究員、南武志氏は「GDP統計ベースでの民間設備投資は大きく下方修正されたが、3四半期連続の増加は確保できている。設備投資を取り巻く環境そのものも、いくつもの不透明要素があるとはいえ、基本的には良好さが続いている」とみている。

他方で、SMBC日興証券のチーフマーケットエコノミスト、丸山義正氏は「設備投資は増加基調にこそあるものの、増勢の持続的な加速や景気拡大をけん引する役割を展望できるほどの強さは見られない。こうした設備投資に対する慎重な見方は、6月の日銀短観でも裏付けられている」としている。

機械受注統計は機械メーカーの受注した設備用機械について毎月の受注実績を調査したもの。設備投資の先行指標として注目されている。

*内容を追加しました。

(中川泉 編集:山川薫)