[ロンドン 11日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱後、新しい税関検査の導入で年間40億ポンド(52億8000万ドル)以上のコストがかかる見通しだ。シンクタンクの政府政策研究所(IfG)が11日、試算を公表した。

英政府はEU離脱(ブレグジット)に伴い、EUの関税同盟からも離脱する意向を示しており、できる限り摩擦のない形での貿易を可能にする新しい関係を求めて交渉したい考え。

IfGは報告書で、企業の変更への対応に当たり、政府が支援をしなければならないことはほぼ確実だとの見方を示した。

現在18万社前後がEU内だけで操業しており、ブレグジット後に初めて税関申告をすることになる。政府は申告が年間で2億件増加すると見積もった。

こういった申告は1件当たり20―45ポンドかかり、追加費用は40億―90億ポンドとなるという。

IfGの報告書は「多くの貿易業者にとって変更の規模とコストが甚大になる可能性がある。政府は変更について詳細に業者と協働し、業者の要請を理解し、対応するための時間をできる限り多く与えることが必要だ」と主張した。

政府は将来的な税関検査において、2つの選択肢を提示した。1つは、テクノロジーを利用して手続きをできる限り円滑化するもの。もう1つは、関税国境の必要性を廃止する新しい連携だ。政府は適用のため、2019年3月のブレグジット後に移行期間を設けるよう求めている。

だがEUは、関税についての交渉は、国外居住者の権利やアイルランド国境、財政に関する協議が進展した後に行うとしている。欧州議会の交渉担当を務めるヒー・フェルホフスタット氏はツイッターで「関税同盟に出たり入ったりすることや、『見えない国境』という考え方は幻想に過ぎない」と述べ、「まずは市民の権利を保障し、財政的決着にたどり着くことだ」と主張した。

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