ソニー本格参入でスマホゲーム市場は開発競争激化、弱肉強食へ「ソラウミ」はSIEの子会社が展開するオリジナルゲーム。スマホゲーム市場が成熟してきた中、競争激化を予測する向きもある Photo:iStock/gettyimages、ForwardWorks Corporation

 スマホゲームの生き残り競争がさらに激化しそうだ。ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の子会社、フォワードワークス(FW)がスマホゲームに本格参入したのだ。

 第1弾は7月に投入した「みんなのゴルフ」。家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)」でのロングセラーで、「みんゴル」の愛称で知られている。「若い世代には、みんゴルで遊んだことがないユーザーも多く、スマホで知ってPSでも遊ぶという流れをつくりたい」と川口智基・FWエグゼクティブディレクターは意気込む。

 注目されるのは、FWが10月に投入する「ソラとウミのアイダ(ソラウミ)」(写真右)だ。6人の少女が「宇宙魚」を捕まえるアクションゲームで、まったく新しいIP(知的財産)となる。

 総監督はゲームソフト「サクラ大戦」などをプロデュースした広井王子氏。声優陣によるラジオ番組や漫画、2018年には同タイトルのアニメも制作される予定で、メディアミックスで展開する。

「新しいIPだからこそ、ゲームの世界観をさまざまなメディアで表現し、ゲームの認知度を高めたい」(川口氏)

 FWでは、PSのIPだけではなく、他社IPをスマホ向けゲームで展開することも計画している。スマホ向けゲームに経営資源を掛けられないゲームメーカーのIPを活用するのだ。