患者には必ず
疾患以外の理由がある

――治療について、具体的に教えてください。

「一般的にはまず、救急隊からうちの病院に連絡が入ります。『これから何分後にこういう患者さんが行きます』と連絡が来た時点から、僕たちは把握するようにしており、身体が空いていたら、救急医と一緒に救急外来で患者さんを迎えます。

 そしてもし、患者さんが話をできる状態であれば、すぐにでもお話を始めます。

 ただ、うちは3次救急ですから、搬送されてくる患者さんは、かなり身体の具合が重篤な場合が多いので、あくまで身体の治療が優先。お話も、邪魔にならない限りでしています。

 入院当日は、なかなかご本人には話が聞けないので、ご家族と話すことが多いですね。かかりつけ医が分かったら連絡して、治療の状況を確認します。

 初日は、そこまでですね。

 身体の状態が落ち着いてくれば、意識もはっきりしてお話しできるようになるので、その時に備えて、患者さんがどんな状況だったのか、回りの情報を集めておいてご本人と話しをします」

――だいたい皆さん、何日ぐらいで退院されますか。

「それは、自殺未遂の手段によって決まってきます。一番多いのは薬物によるもので、大きな合併症がなければ、2~3日で退院できます。その場合は、2~3日でやれることをやらなければなりません。短期決戦ですね」