9月11日、米アップルが12日に待望のスマートフォン「iPhone」の新モデル「8」を発表する。浮沈の鍵を握る中国で、縁起が良いとされる8という数字が販売増につながることも期待されている。写真は同社のロゴ。上海で7月撮影(2017年 ロイター/Aly Song)

[北京 11日 ロイター] - 米アップルが12日に待望のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新モデル「8」を発表する。浮沈の鍵を握る中国で、縁起が良いとされる8という数字が販売増につながることも期待されている。

 ただ今回の最上位モデルの価格は1000ドルと、アイフォーン「7」の800ドル弱から大きく上がった。米国での販売には支障はなさそうだが、平均月給のほぼ2倍となった中国では、より影響が大きくなるかもしれない。

 それでもアップルにとって、新アイフォーンが成功するかどうかは中国市場が左右する面が大きい。4─6月期のアイフォーン売上高に占める中国本土に香港、台湾を含めた広域中華圏の割合は約18%で、市場規模では米国、欧州に次ぐ。しかし華為技術(ファーウェイ)、OPPO(オッポ、広東欧珀移動通信)やvivo(ビボ、維沃移動通信)、小米科技(シャオミ)といった国内勢の台頭もあり、アイフォーンの売上高はじりじりと減少しつつある。

 またカウンターポイント・リサーチのデータによると、中国の上半期スマホ出荷台数におけるアイフォーンのシェアは9%で、2105年の14%を下回っている。

 2014年にはアイフォーン「6」登場が中国を熱狂させたが、それ以降のモデルへの反応はいま一つ。南京でプロジェクトマネジャーとして働き、現在「6」を持っているアンジー・チェンさんは、新アイフォーンについて「価格が下がるのを待つつもり。高過ぎるわ。数字の響きは良いけど、急いで買う動きは見られない」と話した。

「7」は前のモデルと似すぎているとみなされて苦戦を強いられた。今回はこれまでに、ワイヤレス充電や先進的なタッチスクリーン、顔認証技術などの新機能が搭載されるとうわさされている。ところがネット上ではかつてのアイフォーン発売前ほど盛り上がってはいない。

 中国最大のソーシャルメディア、微博(ウェイボ)でアイフォーン「8」への言及数は、「7」の同じ時期を若干上回っているものの、「6」の場合に比べるとはるかに少ない。

 販売価格がつり上がったことで、クレジット利用の販売が増加する面もありそうだ。

 北京の電気街でスマホ販売店を営むワン・ヤンさんは、今回は消費者が分割払いを選択するのに伴い、オンライン販売が増えると予想した。騰訊控股(テンセント・ホールディングス)<0700.HK>が支援するプラットフォームのFenqileも、アイフォーンの価格上昇につれて同サイトでの購入が伸びていると明らかにした。

 アリババ・グループ・ホールディングスと京東商城(JDドットコム)はそれぞれ、価格に敏感なスマホ購入者向けに、柔軟な支払いの仕組みや中古スマホをレンタルするサービスの提供を始めた。

 アップルも中国で、国有銀行の支援を受けて分割購入制度を導入している。

(Cate Cadell記者)