[12日 ロイター] - <為替> 米国債利回りの上昇などを受けドルは堅調地合いを維持した。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は一時92.08まで上昇。その後はほぼ横ばいの91.892となっている。

シリコンバレー・バンク(カリフォルニア州)のシニア外為トレーダー、ジョー・オレアリー氏は「過去数週間にみられた(北朝鮮を巡る)挑発行動やハリケーンの襲来などの要因がやや収束し、市場は『リスクオン』モードに戻ったように見える」としている。

ドル/円<JPY=>は0.71%上昇し、今月1日以来の高値を付けた。

この日の米債券市場では長期債利回りが約2週間ぶりの水準に上昇。ウェルズ・ファーゴ証券(ニュ-ヨーク)の外為ストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「金利を巡る状況は明らかにドルの支援要因となっている」としている。

このほか、アナリストはショートカバーが入ったこともドルが主要通貨に対し上昇する要因になった可能性があるとしている。

このほか、英国の8月のインフレ率が5年超ぶりの高水準となったことを受け、英ポンド<GBP=>が対ドルと対ユーロで上昇した。

<債券> 10年債入札への需要がさえず、債券価格全体を圧迫する中、長期国債利回りが3営業日連続で上昇した。安全資産買いを巻き戻す動きも出た。

米財務省が実施した200億ドルの10年債入札は、最高落札利回りが2.18%と、昨年11月以来の低水準だった。応札倍率は2.28倍と、前月(2.23倍)をやや上回ったが、平均(2.42倍)を下回った。

10年債利回りは直近2週間で、約10ベーシスポイント(bp)低下した。過去1週間の下がり具合を踏まえ、軟調な入札結果は予想通りとアナリストらは話す。

終盤の取引で、10年債利回り<US10YT=RR>が2.17%と前日終盤の2.125%から上昇した。10年債入札後、一時2.18%まで上昇し、3週間ぶり水準を記録した。

30年債利回り<US30YT=RR>も一時2.788%と3週間ぶり高水準をつけた。

ムニューシン財務長官が税制改革に取り組む方針を再確認したと伝わったことも材料視された。

ムニューシン氏はCNBC主催の会議で、トランプ大統領が提唱する法人税率の15%への引き下げは実現できない可能性を指摘。「ただ、われわれは非常に競争的な水準で決着を付けたいと考えている」と述べた。

<株式> 続伸。金融株が上げを主導し、S&P総合500種は前日に続き終値での過去最高値を更新した。スマートフォン「iPhone」の新モデルを発表したアップルは軟調となったが、それでもナスダックは終値での最高値を付けた。

米朝間の緊張やハリケーン「イルマ」による経済損失を巡る懸念が後退し、リスク選好が強まった。

米国債利回りが上昇したことで銀行株が買われ、金融セクターがS&P500<.SPX>の上げを主導した。一方、公益株や不動産株は軟調だった。

アップル<AAPL.O>は不安定な展開となり、一時は163.96ドルまで上昇する場面もあったが、結局0.4%安で引けた。この日発表した新型スマホ「iPhoneX」の発売日は11月3日と、一部投資家の予想より遅い時期となった。供給不足を懸念する声が聞かれる一方、利食い売りとの見方も出た。

<金先物> 小幅続落。北朝鮮情勢やハリケーン被害に対する過度の懸念が後退し売り優勢となった。利益確定の売りも相場を下押しする要因となった。

<米原油先物> 続伸。石油輸出国機構(OPEC)による減産や石油需要見通しの引き上げなどを受けた。OPEC月報によると、8月の加盟国産油量は前月比0.2%減の日量計3275万5000バレルと、4月以来4カ月ぶりのマイナスとなった。また2018年の世界の石油需要見通しも上方修正。これを受けて需給不均衡の是正が世界的に進むとの期待が広がった。

高値圏では利益確定とみられる売りも出やすかったため、上値は抑えられた。