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IT企業はぜひ活用したい優遇措置
「研究開発税制」ってどんなもの?

会計ソフトで整理すれば準備OK

宮口貴志 [KaikeiZine編集長]
【第2回】 2011年10月5日
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企業が業務上行う研究開発を優遇する税制があるのをご存知ですか?税の業界で「研究試験開発税制」と呼ばれる4つの税制が相当するのですが、大企業でこそ積極活用されているものの、中小企業でこれらを活用しているケースはまだまだ少ないのが現状です。ソフトウエア関連などIT系の開発企業には中小企業が多いことを考えると、ぜひ知っておきたい優遇措置ではないでしょうか。

 研究試験開発税制は、①試験研究費の総額に係る税額控除制度、②特別試験研究に係る税額控除制度、③中小企業技術基盤強化税制、④試験研究費の額が増加した場合等の税額控除制度、の4つによって構成されています。

 ここで言う「試験研究開発」とは、大きな投資をして研究を重ねるようなものだけでなく、日々の業務のなかで新商品を開発しようと努力し、試作を重ねるような作業も含んでいます。

中小企業はどの優遇措置を
活用すればよいか

  これら4つの優遇税制の概要をごく簡単に説明します。おおむね①と②は大企業向け、③は中小企業向け、④はこれらと併用すればさらに優遇されるという切り分けができると思います。

①試験研究費の総額に係る税額控除制度
  事業年度において損金に算入される試験研究費がある場合に、その試験研究費の額の一定割合の金額をその事業年度の法人税額から控除できるという内容です。

②特別試験研究に係る税額控除制度
  事業年度において損金に算入される「特別試験研究費」がある場合に、特別試験研究費の額の一定割合の金額をその事業年度の法人税額から控除することを認めています。

 特別試験研究費の額とは、試験研究費の額のうち、国の試験研究機関、または大学と共同で行う試験研究、国の試験研究機関また大学に委託する試験研究、その研究に関わる対象者が少数である医薬品に関する試験研究などの試験研究費の額をいいます。

③中小企業技術基盤強化税制
  その名のとおり中小企業(農業協同組合等も含む)のための優遇措置です。事業年度において損金に算入される試験研究費がある場合に、その額の一定割合をその事業年度の法人税額から控除することができます。

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宮口貴志[KaikeiZine編集長]

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は租税研究会の事務局長を務める。
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