経営 × 総務アウトソーシング

総務のアウトソーシングから「働き方改革」を始める
アウトソーシングの徹底活用で経営総務を実現する方法とは?

ダイヤモンド社クロスメディア事業局
2017年10月2日
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総務の方ならアウトソーシングという言葉を知らない人はいないであろう。しかし、日本で言うアウトソーシングも世界レベルで見るとまだまだで、世界から30年遅れていると言われている。なぜ日本ではアウトソーシングがなかなか進まないのか。その理由と、総務が全社の経営を変えていく「経営総務」を紹介する。

なぜいま、アウトソーシングが必要とされているのか

 日本で総務のアウトソーシングが進まない大きな理由として、なんでも自前で対応してきたという企業風土がある。外部にお金を払うのであれば、なんでも対応してくれる、どんな仕事も厭わない自社の正社員に任せる方を選択してきた。

 また、総務の仕事に対するイメージにも問題がある。誰でもできる仕事であり、専門性が必要ないというイメージである。そのような仕事を、お金を支払って外でやってもらうなど、そもそも考えもしなかった。

 現在、アウトソーシングの形態には大きく分けて二つある。

(1)より安く対応するアウトソーシング
(2)より良く対応するアウトソーシング

(1)のより安く対応するアウトソーシングは、先述したように、社員がやれば外銭は発生しない。(2)のより良く対応するアウトソーシング、専門性の高いアウトソーシングも、総務に専門性が求められないため、はなからアウトソーシングは考えられなかった。結果、それを請け負うアウトソーサーも、日本には存在しなかったのである。

海外企業の総務は日本の30年先をいっている

豊田健一
『月刊総務』編集長/早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルート(現株式会社リクルートホールディングス)、株式会社魚力で総務課長を経験後、現ウィズワークス株式会社入社。日本で唯一の総務向け専門誌『月刊総務』編集長。2015年取締役就任。総務経験、社内広報コンサルティングの実績を生かしたコンサルティングや講演など多数。http://wis-works.jp 豊田健一 『月刊総務』編集長/早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルート(現株式会社リクルートホールディングス)、株式会社魚力で総務課長を経験後、現ウィズワークス株式会社入社。日本で唯一の総務向け専門誌『月刊総務』編集長。2015年取締役就任。総務経験、社内広報コンサルティングの実績を生かしたコンサルティングや講演など多数。http://wis-works.jp

 一方、世界の総務はどのようにアウトソーシングを活用しているのだろうか。同じアウトソーシングという言葉でも、日本のアウトソーシングは「アウトタスクキング」と言われる。これは、業務(タスク)を外に出す、業務の実行部分だけを外部に委託することを指す。

 世界で言われるアウトソーシングは、社内の構造を変えて、戦略立案をはじめ、業務設計、管理責任、業務実行のすべてを外部に委託する形態である。そのため、世界では、アウトソーシングではなく、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)という言葉で表現されることが多い。このBPOにおいては、アウトソーシング戦略を構築するところから、ノウハウを有するアウトソーサーを活用する体制となっている。

 日本は業務だけをアウトソースすることを考え、一方はアウトソーシング戦略から委託する。この差が30年あるということなのである。

働き方改革の前に、総務の仕事改革を進める

 いまや新聞で見ない日はない「働き方改革」。総務ではどのような役割を果たすべきか、悩んでいる企業が多いと聞く。総務の仕事と結び付けるキーワードとして、「効率性」と「創造性」が考えられる。効率性は、ITを活用することで仕組化することで、業務を簡素化して、現場の効率性向上に貢献することや、逆に、現場が本業に専念できるように、社内コンシェルジュを導入して、本業と関係ない仕事を巻き取る、ということが考えられる。

 一方、創造性の向上は、ワークプレイスの変革である。コミュニケーションスペースを数多く用意する、集中ブースを用意する、社員が偶発的に交わる場を仕掛けるなど、ワークプレイスを司る総務のメインストリームである。

 しかし、多くの総務が目の前の仕事に忙殺される現状で、新たな仕掛ける仕事が可能であろうか。総務が全社の働き方改革を実践する前に、総務自らの仕事を改革、スリム化しないといけない。総務で時間や人員のリソースを確保しなければならない。そのために、聖域を設けず、すべての業務の棚卸が必要で、その中で、外でできるものは極力アウトソーシングする。そして余力を作り、全社の働き方改革の実現に注力していくのである。

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総務アウトソーシングを考える

総務アウトソーシングのメリットとデメリットとは? 企業内でも業務の効率化が進む中で注目を集めているのが「総務アウトソーシング」。「働き方改革」につながる「総務・庶務」を始めとする「メール室運営」「受付」などの総務業務をアウトソースするメリット、方法を紹介する。

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