[フランクフルト 18日 ロイター] - 独フォルクスワーゲン(VW)<VOWG_p.DE>の高級自動車部門アウディは、一定条件下で車に運転を任せることが可能な「レベル3」の自動運転車の市販化への取り組みで先行している。ただライバル勢は法制度や規制面での不透明感が払しょくされないことを理由に、あわてて追随する気配は見えない。

アウディがフランクフルト国際自動車ショーで誇示したのは、レベル3の技術を搭載した新型「A8」。車線変更を支援し、運転手は路上監視しなくても済む。もっとも警報が鳴った場合に直ちに対応できる準備は必要になる。

競合メーカーのテスラ<TSLA.O>やゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>は、まだ運転手の監視が常に必要な「レベル2」の自動運転車の導入にとどまっている。テスラは昨年、自動運転機能搭載車が衝突事故を起こすという逆風に見舞われた。

アウディとしては、親会社のVWの排ガス不正問題で傷付いたブランドイメージを回復し、販売のテコ入れを図るために新たな評価の高いモデルを立ち上げる必要に迫られていたという面もある。

もっともレベル3の自動運転車を公道走行させるまでには、引き続きさまざまな承認申請が求められる。またどの程度の早さで運転手が車を再びコントロールできるようになるかや、自動運転中の法的責任の所在などなお不明な点は多い。そのため他のメーカーからは、市販化の環境が整っているかどうか懐疑的な声も出ている。

トヨタ自動車<7203.T>のディディエ・ルロワ副社長はロイターに「極めて限定的な環境でしか使えない代物に誰がお金を払うだろうか。アウディが今、レベル3の車を投入したからといって、われわれも急いで数カ月以内にそれができると言うことにはならない」と語った。