[ワシントン 19日 ロイター] - トランプ米政権は、共和党が策定を進める税制改革案を政治的により実現可能な内容にするため、遺産税の撤廃を断念する可能性がある。事情に詳しい関係筋が明らかにした。

関係筋によると、税制改革案を策定する共和党グループは、企業や個人向け減税の財源を確保するための措置として、撤廃を計画していた遺産税の存続を検討している。

議会側近は「ホワイトハウスで遺産税の撤廃断念について高官級の協議が行われている」と語った。

遺産税は549万ドル(夫婦の場合1098万ドル)を超える遺産に課されるもので、米議会予算局(CBO)は向こう10年間で年間250億─340億ドル(訂正)の歳入をもたらすと試算している。

遺産税を巡っては、所得に2度課税するものだとして共和党が批判してきた一方、民主党は撤廃すれば富裕層に恩恵をもたらすだけだと主張している。

トランプ大統領と民主党のシューマー上院院内総務およびペロシ下院院内総務による最近の会合について知る関係筋によれば、大統領は会合で、税制改革案が富裕層を優遇するものではないと示すことに努めた。シューマー、ペロシ両氏はその時点で改革案に盛り込まれていた遺産税撤廃を取り上げ、富裕層を優遇する措置の1つとして指摘したという。

遺産税の撤廃を断念すれば民主党からは歓迎の声が強まる一方、下院の共和党保守派の支持を得ることは一段と困難になる。

*英文の訂正により、19日付の記事で、第4段落の歳入は年間の金額であることを明確にして再送します。