住宅ローン相談室
【第5回】 2017年9月25日公開(2018年4月13日更新)
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淡河範明

住宅ローン金利を引き下げるなら、
「条件変更」と「借り換え」どちらがいいのか?

低金利の今、住宅ローン金利引き下げができる「条件変更」は、「安い、早い、簡単」という特徴があるものの、住宅ローン金利引き下げの王道ともいえる「借り換え」に比べると、決してベストな選択だとは断定できない。書籍『住宅ローンマジック』の著者である、住宅ローンアドバイザーの淡河範明さんが、「条件変更」と「借り換え」のどちらがいいのか悩んでいる相談者に答えます。

条件変更なら、煩雑な手続きは不要だが、
低い金利を手に入れられるかどうかは不透明

今回の相談内容:
読者 低金利のメリットを手に入れるのであれば、手続きが面倒で費用もかかる「借り換え」ではなくて、現在借りいれている住宅ローンの金利を低くする「条件変更(金利交渉)」で住宅ローン総額の引き下げができないでしょうか。

 室長の淡河  以前に比べて、かなり簡単になったとはいえ、借り換えは費用も手間もそれなりにかかるものです。「それなら条件変更という方法があるじゃないか!」と思った人もいらっしゃるかもしれません。

 確かに、今の超低金利のメリットを享受するには、借り換えのほかに「条件変更(金利交渉)」という手もあります。

 条件変更とは、「住宅ローンの金利を下げてくれなければ、もっと金利の低い他行に借り換えますよ」と銀行に交渉して金利を下げてもらうものです。

 「借り換え」に比べて、住民票などの煩雑な書類作成をする必要がなく、手続き費用も数千円から数万円程度ですみます。また、借り換えと違って費用負担がほとんどなく、手続きも簡単です。

 でも、そこには大きな落とし穴があるのです。

 条件変更は、「安い、早い、簡単」と三拍子そろっていますが、ひとつだけ大きな欠点があります。それは残念ながら私たちが目標にしている「ベストな金利」を手に入れることが必ずできるわけではないということです。

【関連記事はこちら】
⇒ 「住宅ローン金利を下げなければ、借り換えます」銀行変更不要で、手続き簡単な「条件変更」に注目!
⇒ 借りている住宅ローンの金利引き下げに成功! 「過去最低」の変動金利相場を追い風にしよう

借り換え手数料を負担したとしても、
条件変更よりもお得かどうかをチェックすべき!

 そもそも銀行員が条件変更に応じるのは、自分の成績を維持するため。あなたのためを思ってのことではありません。

 一般的に銀行員は顧客の「貸出残高」が自身の評価項目のひとつとなっています。残高がどんどん減っていく住宅ローンは、その商品の性格上、常に新規のお客様を獲得しなければなりません。

 そんな中、顧客から「借り換えたい」と言われたらどうでしょう。借り換えをされると、この貸出残高が大幅に減ってしまうので、「せっかくノルマを達成していたのにもう1件新規を入れなきゃダメなのか。それなら多少金利を下げてでも引き留めよう」と、金利の引き下げに応じてくれるのです。

 しかし、「釣った魚にエサをやらない」を基本姿勢とする銀行は、いくら金利が下がっているとはいえ、過去に契約済みのあなたに、新規のお客様用に設定している「現在の最低の金利」をそうやすやすとつけてくれないです。

 条件変更時の交渉で大切なことは、「金利優遇幅をいかに広げるか」です。

 たとえば、2017年7月現在のみずほ銀行の変動金利は0.6%。これは、基準金利2.475%から、銀行が設けている金利優遇▲1.875%を差し引いた数字です。優遇幅が大きいほど金利は下がります。

 8年前に住宅ローンを借りた人が、この優遇幅が▲1.275%だったとすると、銀行は「▲1.875%は難しいですね。でも、▲1.6%…▲1.4%までなら何とか」と、細かく数字を刻んでくるでしょう。

 どのくらいの金利引き下げに応じてくれるかは、借り手の返済能力などによって銀行が判断します。つまり銀行のさじ加減次第です。

 その一方で、「お客さまのために支店長に特別に許可をもらいました!」とこちらのプライドをくすぐることも忘れません。 

 そこで「▲1.4%も下げてくれるんだ!」と喜んで有頂天になってしまうと、相手の思うツボです。

 この例だと、金利優遇が▲1.275%だったときの適用金利は1.2%。金利優遇が▲1.4%のときは1.075%になります。もし借入残高3000万円、残存期間29年だった場合、両者を比較すると、以下のようになります。

 ■条件変更、借り換えで、どのくらいお得になるのか?
  適用金利 総支払額
金利優遇▲1.275%(現在) 1.200% 3554万円
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
条件変更で、金利優遇▲1.400%に拡大 1.075% 3493万円
(60万円削減)
借り換えで、金利優遇▲1.875%に 0.600% 3269万円
(284万円削減)
 ※借入残高3000万円、残存期間29年として試算

 なんと、総支払額は約60万円の違いが出ます。

 しかし、もし借り換えによって適用金利が2017年7月現在の変動金利0.6%(金利優遇▲1.875%)になったとするなら、約284万円も下がるのです。これなら、借り換えの諸費用で数十万円かかったとしても、借り換えの方が相当お得だと分かりますよね。

 どんなにおだてられても、「たとえ手数料を負担したとしても、借り換えたほうが、条件変更よりトクなのではないか?」という視点を忘れずに、時間をかけてベストな住宅ローンを探し出す姿勢を崩さないでください。とはいえ、きちんとした住宅ローンの比較検討もなかなか難しい。そういうときは、住宅ローンの専門家に話を聞いたほうがお得かもしれません。

 ちなみに、信託銀行系は条件変更を申し出ると「どうぞ他行に借り換えを」とあっさり了承され、金利変更に応じないことが多いようですよ。

(今回は、淡河範明さんの著書『住宅ローン借り換えマジック ノーリスクでめちゃめちゃトクする究極の儲け術』から、「『条件変更』と『借り換え』、どちらがトクか見極める」について抜粋して紹介しました)

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ホームローンドクター代表・淡河範明

「住宅ローン借り換えクリニック」を運営するホームローンドクター
代表・淡河範明

日本興業銀行(現みずほ銀行)、米国系証券会社を経て2006年にホームローンドクター設立。延べ5000件の住宅ローンのコンサルティング実績がある。
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【関連記事】[じぶん銀行の住宅ローンの金利・手数料は?] 変動金利は業界トップクラスの低金利!がんになると住宅ローンが半減する団信が無料
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【関連記事】[住信SBIネット銀行の住宅ローンの金利・手数料は?] 変動金利・固定金利ともに低い金利水準!保証料や繰上返済だけでなく、全疾病保障も無料
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1位
◆au住宅ローン <KDDI 全期間引下げプラン 変動金利>
0.585%
がん50%保障付き
0.457%
0円
借入額×2.16%
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