キャリアの端末割引施策が縮小され、ハイスペックなスマホはどうしても割高感がある。しかし今年の夏モデルからは、キャリアが販売するスマホでありながら2~3万円台で購入できる機種が用意された。しかもGalaxyやarrows、京セラといった人気メーカーの製品だ。そうしたスマホを全4回に分けて比較していく。まず今回はスペックとコストから。

11
Galaxy Feel
11
arrows Be
11
Qua phone QX

比較的低価格な3機種だが、なかなかの個性派!

 今回選んだ3機種のうち2機種がドコモ。料金がずっと月1500円割引される「docomo with」対象機種のサムスン「Galaxy Feel SC-04J」と富士通「arrows Be F-05J」だ。auからは1機種。auオリジナルブランドとして販売されている「Qua phone QX」。

 まずは各機種の特長を簡潔に紹介する。

●NTTドコモ「Galaxy Feel SC-04J」
おなじみGalaxyのブランドながら、日本のユーザーに人気がある4.7型という比較的小型のディスプレーで片手操作を重視。サイズを抑えつつも電池容量は3000mAhもあり、簡単に綺麗な画像が撮れるカメラを搭載。もちろん防水・防塵、おサイフケータイにも対応する。

●NTTドコモ「arrows Be F-05J」
SIMフリースマホでもおなじみの富士通のミドルクラスの端末。こちらは標準的な5型のディスプレーを搭載。スペック的にはGalaxy Feelよりやや見劣りするものの、価格はさらに抑えられている。防水・防塵だけでなく米国防総省のMIL規格に準拠した14項目の試験をクリアする頑丈さも売り。

●au「Qua phone QX」
auオリジナル端末だが、開発は京セラが担当。京セラ製スマホでおなじみのスマートソニックレシーバーを搭載し、騒がしい場所でも通話がしやすい。さらに着信時の音、表示に工夫を施すなど、対象ユーザー層を意識して通話重視となっている。本機もMIL規格や耐衝撃・振動など耐久性を重視しているのも特長。

 続いて主なスペックを比較すると、以下のとおりだ。

 ミドルクラスの端末なので似たようなスペックになるかと思いきや、結構な違いがある。コンパクトなのはGalaxy Feelだが、薄さではarrows Be、重量ではQua phone QXが軽い。

 画面解像度はHD(1280×720ドット)にとどまっているが、OSは新しいAndroid 7.0か7.1。CPU性能ではGalaxy FeelやQua Phone QXが上で、2年以上の長期間を使うことを考えても比較的安心。さらにGalaxy Feelはメモリーも3GBだ。

 3機種とも防水・防塵仕様だが、前述のように耐久性の試験も行なっているarrows BeとQua phone QXは有利。同様に3機種ともおサイフケータイに対応しているが、Qua Phone QXだけはワンセグに非対応。ワンセグは最近では利用機会は減ってきたが、いざというときには必要と感じる機能ではある。一方でQua phone QXは赤外線通信に対応している。

 他にもスペックは細かく違っており、コストを抑えるための取捨選択が感じられる。

2年のトータルコストではauのQua phone QX
ドコモの2機種は2年以上で長く使ってオトクに

 料金では端末価格のほか、月額料金も踏まえて2年間のトータルコストを比べる。端末価格は公式オンラインショップを参考に、主要料金プランのなかから、家族シェアなどは考えず、1人で使う場合に安いプランを選んでいる。なおすべて税込での計算だ。

 トータルで安かったのがauのQua phone QXだ。2年の合計で11万568円。格安スマホに近い金額になっている。もともと本体価格が安く(後述のアップグレードプログラムEXの割引を含む)、auピタットプランであれば「月1GB」までなら、通話定額(スーパーカケホ)を含めても、月2678円~と激安だ(1年目はキャンペーンで月1000円引きとなる)。

 ただしauピタットプランでは毎月割が無く、1GB以上のデータ定額を利用すると料金が変動する。さらに今回はアップグレードプログラムEX(月390円)に加入しているので、端末は48回払いになっているが、2年後以降に機種変更することで残債は免除される。

 外出先でYouTubeを見たりと、一般的なスマホの使い方ではトータル11万円で収まりようがないが、ヘビーユーザーでなければ最初の2年間はドコモの2機種より安く済みそうだ。

 ドコモ2機種では17万円台から、2機種の差は端末価格の差だ。とはいえauとは差が出た格好。

 ただしQua phone QXよりもデータ通信の上限が月2GBまでと高く、さらにドコモの2機種のほうがより2年以上の長期での使用(docomo withは2年目以降も延々と月1620円引き)を考えており、スマホを長く使っていけばオトク度は増していく仕組みになっている。

意外と外観も個性派
3機種ともストラップホールを用意

 3機種を並べてみると、確かにGalaxy Feelがコンパクトなのだが、極端な差を感じない。厚さも近いためか見ただけであれば、ほぼ同じように片手操作ができそうに感じる。

11
4.7型のGalaxy Feelが一回り小型だが、若干厚みがある

 Galaxy FeelはメインキーはGalaxyシリーズでおなじみのディスプレー下部のタッチキー。つまり「戻る」キーは右側。すぐに慣れるとは言え、他社のAndroidスマホからの乗り換えでは最初違和感があるかも。

 ホームボタンは指紋センサーも兼ねている。他の2機種はそもそも指紋センサー非搭載なので、これは大きな強味。下部にmicroUSB端子とイヤホン端子が搭載。右側面に電源ボタン、左側面に音量ボタン。実は左側面の下側にストラップホールがある。上部にSIM、microSDカードスロット。

11
11
11
ホームボタンは指紋センサーを内蔵。左側面に音量キー。背面に四角いカメラがある

 arrows Beはメインキーはディスプレーに表示するタイプ。下部にmicroUSB端子とストラップホールがある。右側面に電源ボタン+音量ボタン。上部にイヤホン端子とワンセグ用の伸縮可能な内蔵アンテナが搭載されている点は最近は珍しい。ワンセグが必要な場面には災害などの緊急時が考えられるが、イヤホン無しでもテレビが見られるわけで心強い。左側面にSIMとmicroSDのスロット。

11
11
11
メインのキーはディスプレー表示型。背面を囲むように若干高くなったフレームがあるのは耐久性を意識してと考えられる。ワンセグ用のアンテナも内蔵

 Qua phone QXにはディスプレー下にボタンがあるが、これはホームボタンではなく、なんと電源ボタンだ。スマホ初心者向けにわかりやすく真正面に配置したということのようだ。さらに下部にmicroUSB端子とストラップホールがある。今回は3機種ともストラップホールありなのだ。右側面に音量ボタン、上部にイヤホン端子とSIM&microSDカードスロット、左側面はスッキリと何もない。

11
11
11
前面下部にあるのはなんと電源キー。右側面に音量キー。背面の左右は丸みを帯びており、持ちやすくなっている

料金面で大差をつけたQua phone QXが1勝!

 まずはQua phone QXが1勝だ。スペック面でドコモの2機種に引けをとらず、料金を非常に安く収めることもできる。本当に安くできるかは使い方次第のところもあるが、約7万円の差は大きい。

 一方ドコモの2機種はコスト面でさほど差が無く、スピード&機能重視ならGalaxy Feel、耐久性ならarrows Beという選び方になるだろう。実際に使ってみての印象は今後の本連載でテストしたい。

 次回はスピードチェック。通信速度の測定も予定している。