[25日 ロイター] - <為替> ユーロが急落した。ドイツの選挙結果やドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の発言、地政学的な緊張状態を背景に、安全資産とされる円などが買われた。

ユーロは対円<EURJPY=>で1.1%強安、1日の下落率では5月以来の大きさとなった。ドル<EUR=>に対して1%前後値下がりし、昨年12月以来の大幅安を記録した。

北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が、トランプ米大統領が北朝鮮に宣戦布告を行ったとの認識を表明し、ユーロ売りが加速した。

北朝鮮外相発言を受け、円が対ドル<JPY=>で上げに転じたほか、スイスフラン<CHF=>もドルに対し値上がりした。

この日はまた、ドラギ氏がECBは「潤沢」な緩和を行う必要があると表明した。予想ほど前向きなトーンでなかったと受け止められ、ユーロの重しとなったと指摘する。

<債券> 国債価格が上昇、利回りは低下した。北朝鮮情勢の緊迫化に加え、週末のドイツ総選挙で右翼政党が支持を伸ばしたことで、安全資産とみられる米国債に買いが入り、10年債利回りは約2週間ぶりの大幅な下げとなった。

北朝鮮情勢を巡り、李容浩(リ・ヨンホ)外相はこの日、トランプ米大統領は北朝鮮に宣戦布告を行ったものであり、北朝鮮は米国の戦略爆撃機の撃墜を含め、あらゆる対抗手段を講ずる権利を有するとの考えを示した。

地政学的な不安がくすぶる中、市場では翌日のイエレン議長の講演で、12月利上げの可能性について何らかの手掛かりを得られるか注目している。

<株式> 主要3指数がそろって下落した。ハイテク株の売りがナスダック総合指数を押し下げたほか、米国が北朝鮮に宣戦布告を行ったとする北朝鮮外相の発言を受け、見送りムードが強まった。

株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)<.VIX>は一時2週間ぶり高値となる11.21まで上昇した。

ハイテク株では、フェイスブック<FB.O>が4.5%、マイクロソフト<MSFT.O>が1.55%、アップル<AAPL.O>が0.88%、それぞれ下落した。

アップルは「iPhone(アイフォーン)」の高級モデル「X(テン)」を巡る報道を材料に売られ、調整の領域に近づいた。デジタイムズは消息筋の話として、11月初旬に発売されるXについて、アップルが部品出荷を遅らせるようサプライヤーに指示したと伝えた。

<金先物> 北朝鮮情勢をめぐる緊張が再び高まる中、リスク回避目的の買いなどが入り、続伸した。

北朝鮮の李容浩外相がこの日ニューヨークで記者会見し、北朝鮮には米戦略爆撃機の撃墜を含む「自衛的な対応を取るあらゆる権利がある」と警告した。北朝鮮リスクに対する警戒感が一段と強まったことから、安全資産とされる金が買われた。

<米原油先物> 需給不均衡是正への期待を追い風に大幅続伸した。米国産標準油種WTI11月物の清算値は中心限月ベースで4月18日(52.41ドル)以来約5カ月ぶりの高値となった。

 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟国の協調減産を点検している合同閣僚監視委員会は22日、ウィーンで会合を開催。最近の原油相場の安定を理由に、2018年3月末までの協調減産の延長を正式勧告することを見送った。同会合の議長を務めたクェートのマールゾウク石油相は、減産が世界の原油在庫をOPEC目標の5年平均水準に削減するのに寄与していると指摘。減産の効果が出始めていることを強調したことから、投資家の買い意欲が拡大。相場は一時52.28ドルまで上昇した。