『コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術』の著者Shin氏と、近著『強みを活かす』が話題沸騰のサイバーエージェント取締役人事総括の曽山哲人氏との特別対談。落ちこぼれだったShin氏が、人材育成のプロフェッショナルから「成長の秘訣」に迫る! 連載第1回目は「吸収力」について。上司からの指摘や学びを最大限に吸収するための口ぐせとは?(構成/両角晴香、撮影/宇佐見利明)

どうすれば成長スピードを加速させることができるかを、落ちこぼれだったShin氏(左)が人材育成のプロフェッショナルの曽山哲人氏(右)に教えてもらいます

上司からの指摘を、確実に吸収する人がやっていること

Shin
某外資系コンサルティングファームにて、マネジャーとして勤務する20代男性コンサルタント。大学卒業後、コンサルティングファームに就職するも、仕事がまったくできず「劣等生」の烙印を押され、うつ病寸前まで追い込まれる。退職を考えるも、最後の気力を振り絞り、落ちこぼれの自分のためのオリジナルの仕事術を考え、実践。その結果、1年後には社内の評価を一変させ、他社から引き抜きの声がかかる存在にまで成長。現在は、外資系コンサルティングファームのマネジャーとして、成長戦略業務などに携わっている。また、勤務の傍ら、月間20万PV超のビジネスブログ「Outward Matrix」を運営。若手に向けた仕事術やマインドに関する記事が評判を呼んでいる。著書に『コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術』がある。
【著者ブログ「Outward Matrix」】http://www.outward-matrix.com/
【Twitter】@Speedque01

Shin 曽山さんは吸収力が高い人とそうでない人の違いは何だと思われますか。

曽山 よく言われることですが、「素直」であるかどうかに尽きるのではないでしょうか。例えば上司にアドバイスされた時に「そういう意見もあるんだな」と素直に受け止められる人は吸収力が高く、成長も早いと思います。

Shin  たしかに、吸収力が高い人ほど「勉強になりました」「ありがとうございました」などのポジティブな言葉を使うことが多いように思います。

曽山  そうですね。ただし、表向きには「勉強になりました」と言うけれど、実際は吸収できていない人も多い。大切なのは、素直に受け止めるだけでなく、再現できるかどうかです。

Shin  再現……ですか?

曽山哲人(そやま・てつひと)
1974年神奈川県横浜市生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。1998年伊勢丹に入社、紳士服配属とともに通販サイト立ち上げに参加。1999年、20名程度だったサイバーエージェントに入社。インターネット広告の営業担当として入社し、後に営業部門統括に就任。2005年に人事本部設立とともに人事本部長に就任し2008年に取締役就任。現在は「採用・育成・活性化・適材適所」など人事全般を手がける。社外にもブログやソーシャルメディア、著書による情報発信や人材マネジメントや組織活性化等、幅広いテーマで講演・教育活動も積極的に行っている。近著に『強みを活かす』(PHP研究所)がある。

曽山  例えば、上司から指摘を受けた時に、「こういうことですね」と自分の言葉で“言い換え”できる人は間違いなく再現性があると思います。

Shin  なるほど。上司から受けた指摘に対して「わかりました。ありがとうございます」と言うだけでなく、「つまり、こういうことですね」と自分なりの言葉で言い換えてアウトプットできる、ということですね。

曽山  そうです。「はい、わかりました。〇〇ということですね」というワンフレーズを口ぐせにすることで、相手のボールをきちんと受けとめてから自分の行動に落としこむ習慣がつきます。当然吸収力も高まります。

Shin でも、間違った解釈を伝えて、上司に「そうじゃない」「わかってないな」と言われるのは少し怖いかもしれません……

曽山 最初はそれでいいんです。社会人経験が浅い若手社員であれば、言い換えを行なってもズレてることのほうが多い。しかし、もし間違っていたとしても、伝えることで間違いに気付けるし、正しく軌道修正できます。自分の解釈が合っているかどうかよりも、自分の解釈を相手に伝えることが大切なのです。

Shin 相手から受けた指摘に対する自分の解釈を伝える――。簡単ですが、とても効果がありそうですね。すぐに実践してみたいです。