[東京 26日 ロイター] - 半導体子会社「東芝メモリ(TMC)」を米系ファンドなどで構成する日米韓連合に売却するとした東芝<6502.T>の決定に対し、米ウエスタンデジタル<WDC.O>は26日、国際商業会議所(ICC、本部パリ)の商事紛争処理機関である国際仲裁裁判所に売却差し止めの仮処分を求める意向を明らかにした。

東芝との紛争をめぐり、WDはすでに同裁判所に仲裁を求めているが、その判断が出るまでに2年近くかかる見通しであるため、早期の差し止めが可能になる仮処分を申請する。

WDによると、同裁判所のパネルは週内にも設置され、早ければ年内にも仮処分をめぐる判断が出る見通しで、同連合への事業売却が独占禁止法など当局による必要な承認を確保する前に差し止められる可能性があるという。

東芝半導体事業の合弁パートナーであるWDは、当初より同事業の買収に意欲を示していたが、東芝側との交渉は二転三転の末、最終的に決裂。東芝は今月20日に開いた取締役会で、TMCを米系ファンドのべイン・キャピタルと韓国半導体大手SKハイニックス<000660.KS> などによる日米韓連合への売却を決議した。

WDは自社による買収実現への働きかけを強める一方、東芝が打ち出した売却方針に対し、相次いで法的な対抗措置を講じてきた。今年5月14日、自社の同意なき事業売却は合弁契約に反するとして、売却差し止めの仲裁を申請。さらに、今月20日には東芝が三重県四日市市の半導体工場で建設している新製造棟への投資を差し止めるよう申し立てている。

(山崎牧子、Sam Nussey)