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経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

2016年には2倍にも拡大する中国市場
非製造業にも広がる「想像以上のチャンス」
――熊野英生・第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト

島本幸治 [BNPパリバ証券東京支店投資調査本部長/チーフストラテジスト],高田 創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト],森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト],熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]
【第41回】 2011年10月12日
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 2011年10月10日は、中国の辛亥革命からちょうど100年目である。辛亥革命とは、日本で言えばちょうど明治維新(1868年)のような事件である。

 当時の日本には、明治維新の威勢が残っていて、孫文の革命精神に共感し、信義に基づく支援者が山ほどいた(保阪正康著『孫文の辛亥革命を助けた日本人』(ちくま文庫)に詳しい)。

 彼らには、現在よりも中国大陸への憧憬も強かったのだろう。100年を経過した現在でも、中国への期待は再び大きい。中国にはリスクもあるが、チャンスとして大きな成長力がある。中国と共存共栄することが日本のためになる。

 日本が経済規模(名目GDP)において2010年に中国に逆転されたことは周知であろう。2016年までに、中国の名目GDPは、2010年よりも2.0倍に拡大する見通しである(IMFの9月予測)。

 この成長力を円換算ベースでみると、わずか6年間で+505兆円(1元=12.0円換算)の購買力が生み出される計算である。中国が輸入する金額がそれに応じて+51兆円増える(図表1参照)。日本からは、中国への輸入額が+9兆円増えることになりそうだ。

 一方、よく耳にする日本の未来図は暗い話が多い。5年以内に消費税率を2ケタに引き上げる必要がある、貿易赤字国に転落し家計貯蓄がマイナスに転じる、国債の国内消化ができなくなる、などなど――。

 将来ビジョンについて、まずい話ばかりがもっともらしく聞こえるのは、人々のマインドが保守的になってネガティブ情報に過敏になっている証拠だ。企業経営者ならば、苦しいことを当たり前として、活路をどこに求めるかを示すはずだ。

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島本幸治 [BNPパリバ証券東京支店投資調査本部長/チーフストラテジスト]

しまもと・こうじ/1990年、東京大学卒業、日本興業銀行入社。調査部門で金利分析や経済予測を担当。2000年からBNPパリバ証券で投資調査本部長兼チーフストラテジストとして金融市場予測を担う。日本経済新聞社の債券アナリスト・エコノミスト人気調査の債券部門では06、08年に1位。金融庁の金融市場戦略チームや金融税制研究会、行政刷新会議の事業仕分けなどに参加。

高田創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト]

たかた はじめ/1958年生まれ。82年3月東京大学経済学部卒業、同年4月日本興業銀行入行、86年オックスフォード大学修士課程修了(開発経済学)、93年審査部、97年興銀証券投資戦略部、2000年みずほ証券市場営業グループ投資戦略部長、06年市場調査本部統括部長、チーフストラテジスト、08年グローバル・リサーチ本部金融市場調査部長、チーフストラテジスト、11年より現職。『銀行の戦略転換』『国債暴落』『金融市場の勝者』『金融社会主義』など著書も多い。

森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト]

もりた・きょうへい/1994年九州大学卒業、野村総研入社。98年~2000年米ブラウン大学大学院に留学し、経済学修士号を取得。その後、英国野村総研ヨーロッパ、野村證券金融経済研究所経済調査部を経て、08年バークレイズ・キャピタル証券入社。日本経済および金融・財政政策の分析・予測を担当。共著に『人口減少時代の資産形成』(東洋経済新報社)など。2010年7月より、参議院予算委員会内に設置された「財政再建に向けた中長期展望に関する研究会」の委員を務めている。

 

熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]

くまの・ひでお/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト。 山口県出身。1990年横浜国立大学経済学部卒。90年日本銀行入行。2000年より第一生命経済研究所に勤務。主な著書に『バブルは別の顔をしてやってくる』(日本経済新聞出版社)など。


経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

リーマンショック後の大不況から立ち直りつつあった日本経済の行く手には、再び暗雲が立ち込めている。留まることを知らない円高やデフレによる「景気腰折れ不安」など、市場に溢れるトピックには、悲観的なものが多い。しかし、そんなときだからこそ、政府や企業は、巷に溢れる情報の裏側にある「真実」を知り、戦略を立てていくことが必要だ。経済分析の第一人者である熊野英生、高田創、森田京平(50音順)の4人が、独自の視点から市場トピックの深層を斬る。

「経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層」

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