「選ばれる人」に期待される「ノビシロ」とは?

 以前、少年サッカーの指導者から、「将来、大きく伸びる選手の条件」についてインタビューしたことがあります。その答えは、ズバリこうでした。

「基礎練習に熱心に打ち込み、基礎がしっかりと身についている選手だ」と。

 逆に、プロの有名選手がやっている高等テクニックをすぐにマネしたがる選手ほど、いざというときに試合で力を発揮できないのだそうです。

 このお話は、社会人、特に若手ビジネスマンにも当てはまりますね。

 地味な下積み仕事を嫌がる人や、基礎的な勉強をおろそかにする人、見た目のカッコよさや流行りのテクニックを追い求める人がいます。そういうタイプほど、早い時期に成長がストップしてしまい、後にも大した実績が出せずに伸び悩んでいます。

 その反対に、上司や先輩の話に真剣に耳を傾け、与えられた仕事を着実に丁寧に仕上げている人は、見た目にはちょっと地味で目立たないかもしれません。しかし、そういう人ほど基礎をしっかりと身につけて、いざというときに瞬発力や応用力を発揮するので、頼りになるのです。

 つまり、「ノビシロ」の大きさとは、ズバリ一言でいうなら、「基礎能力がどの程度しっかりと身についているか」です。

 業種や業務に関係なく、どのような職業であっても、社会人には次のような基礎能力が期待されています。

・一般常識、ビジネスマナー、幅広い教養全般
・ベーシックスキル(聞く、話す、読む、書く、計算、パソコン技能)
・テクニカルスキル(業種や業務内容で求められる専門知識や技術・技能)
・コンセプチュアルスキル(論理的・戦略的に考える力、企画構想力など)
・ヒューマンスキル(対人折衝力、コミュニケーション力、意識や精神力など)
・マネジメントスキル(ビジネス知識、マネジメント知識など)

 これらは、一朝一夕で身につくものではありません。しかも、バランスが大事なので、どれか特定のモノだけ勉強しておけばいい、というわけにはいきません。たいていの会社では、テクニカルスキルだけは社員研修で教えてくれますが、それ以外のスキルは、自分自身で主体的に勉強していく必要があります。

 ですから、前回(第2回)でご紹介したように、まずはしっかりとキャリアプランを考えて、それに向けた自己投資と自己学習を「習慣」として継続して、基礎能力を身につけていく必要があるのです。

 この地道な努力こそ、あなたの「ノビシロ」を飛躍的に大きくして、オーディションの候補者に選ばれるための王道です。あせって基礎練習をおろそかにしていると、かえってチャンスは遠のいてしまいますから注意しましょう。

 さて、次回は、自分からオーディションを仕掛ける方法と、そのオーディションに合格して「選ばれる」ポイントをご紹介する予定です。


門田由貴子さん『選ばれる人になる34の習慣』刊行記念
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ブックファースト新宿店・地下2階Fゾーンイベントスペース
10/20(木)午後7時~午後8時30分
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参加ご希望の方は、ブックファースト新宿店・地下2階Eゾーンレジカウンターにて対象書籍ご購入の際にイベント参加ご希望の旨お申し出ください。
イベント整理券をお渡しいたします。(先着40名様)
対象書籍:『選ばれる人になる34の習慣』 1,500円(税込)
※イベント参加券のお取り置き・電話でのご予約は承れません。
※イベント参加券はお一人様一枚とさせていただきます。
【お問合せ】 ブックファースト新宿店03-5339-7611
http://www.book1st.net/event_fair/event/page1.html

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