資産価値が下がらない新築マンション選び[2018年]
2017年11月30日公開(2018年6月12日更新)
バックナンバー
ザイ・オンライン編集部

タワーマンション(超高層マンション)のデメリットは?
地震や子供の足音など、購入前に知っておくべき注意点

タワーマンション(超高層マンション)が人気だ。人気の理由は、その眺めの良さや、充実した共用施設、周辺エリアでのシンボル性、さらには相続税対策といった様々なメリットが挙げられる。ただし、タワーマンションは一般的なマンションとは構造的に異なる部分があるため、注意すべきポイントがいくつかある。住んでから「あれ?」と後悔することのないよう、事前に知っておきたい注意点を紹介しよう。

タワーマンションは売れ行き好調で、
今後も大量供給が続く

 タワーマンション(超高層マンション)とは、高さが60mを超えるマンションのことで、階数でいうと、およそ18階建て以上のマンションを指す。超高層なだけあって上層階は眺望が良く、地域のシンボルとしても目立つことからステータス性が高い。

 また、規模の大きさを生かし、ゲストルームなど様々な共用スペースが充実。さらに、立地としては都心部や駅近が多く、中には駅と一体化して開発され、極めて利便性に優れたものまである。

 タワーマンションは、高所得で資金力のある世帯を中心に人気が高い。近年は外国人や節税目的の資産家のニーズもあり、売れ行きは好調だ。分譲マンションを販売する大手不動産会社(デベロッパー)各社はこぞってタワーマンションの販売に力を入れている。

超高層マンションの竣工・計画戸数(首都圏)出典:不動産経済研究所「超高層マンション市場動向 2017」
拡大画像表示

 不動産経済研究所の発表によると、2017年3月末時点で、2017年以降に完成が予定されているタワーマンションは285棟、10万6321戸にのぼり、前年同時点と比べて87棟、3万197戸も増えているという。ここ数年の販売価格の上昇から、2017年に入って新築マンションの売れ行きが全般的に鈍っていると言われるが、タワーマンションに限ってはその人気に陰りが見えない。

「超高層」にするために、さまざまな弊害が生まれる

 「しかし、タワーマンションは通常の中高層マンションなどとは建物の構造が大きく異なっており、“住まい”としての性能や機能に様々なマイナスの影響が生じます。オフィスや商業施設としてならともかく、“住まい”としてのタワーマンションに私は否定的です」。こう語るのは、長年分譲マンションの設計に携わり、現在はデベロッパー向けの設計監修、購入者向けの購入相談などを手掛けている一級建築士の碓井民朗氏。

 日本では、地盤面からの高さが60m(約18階建て)を超える建物を「超高層建築物」としている。「超高層建築物」になると、構造設計の考え方が高さ60m未満の場合とは大きく変わる。

 簡単に言うと、高さ60m未満の建物は柱や梁をがっちりとつなぎ、地震の揺れに耐えることを基本とする。対して60mを超える建物は、建物全体が柳のようにしなって地震の揺れをやり過ごすことを基本にしている。そのためには建物全体を軽くつくることが不可欠で、それが“住まい”としてのマンションに様々なデメリットをもたらすのだ。

外壁のALC版は、つなぎ目が弱点で雨漏りしやすい

 例えばタワーマンションの外壁には、軽量気泡コンクリート版(ALC版)が用いられる。ALC版とは、セメントと空気を混ぜて工場生産されたパネルで、幅は60㎝~1mほど。重量はコンクリートよりずっと軽く、断熱性が高い。タワーマンションの外壁はこれを並べ、つなぎ目はコーキング材という樹脂系の材料で塞ぎ、雨水などの侵入を防いでいる。

 ところが、超高層の建物はそもそも地震や強風で揺れやすく、ALC版のつなぎ目のコーキング材が疲弊してくる。また、紫外線や気温の変化も加わり、いずれひび割れたり切れてしまう可能性があるため、雨漏りの原因になってしまう。通常の中高層マンションで、外壁が鉄筋コンクリートでつくってあれば、簡単にひび割れは起きない(ただし、最近は中高層マンションでもコストダウンのため、外壁にALC版を使うケースが増えており要注意)。

 「タワーマンションに入居した方から、外壁の漏水についての相談が私のところにも来ます。タワーマンションでは、外壁に足場をかけることが難しく、屋上からゴンドラを吊り下げて調べるだけでは、どの部分のコーキング材が切れているか特定するのは容易ではありません。また、雨漏りはすぐ発見されるとは限らず、壁の中の断熱材などに水分がしみ込み、カビの発生原因になったり、ダニの繁殖をもたらすこともあり、住む人の健康に悪影響を与えます」(碓井氏)

床や戸境壁も、軽量化のため遮音性が低い

 タワーマンションは床のスラブ(コンクリート版)や住戸間の戸境壁も、通常のマンションとはつくりが違う。

 「タワーマンションの床スラブに、軽量化を目的に用いられるのがハーフPC版(工場で床版の厚さ半分程度をあらかじめ製作し、現場でその上に鉄筋を配置・コンクリートを打設して残りの厚さ分を完成させるもの)です。柱と梁をつくったら床の部分にハーフPC版を敷き、その上に鉄筋を組んでコンクリートを10㎝~15㎝ほど流し込みます。こうするといちいち床をつくるために型枠を組む必要がなく、小梁も不要で作業効率がアップするのです」(碓井氏)

 しかし、ハーフPC版はコンクリートの現場打ちスラブと比べて軽いため、振動しやすく、子供が飛び跳ねたときなどの重量衝撃音の遮音性(LH+数字で表示。数値が低いほど衝撃音が伝わりにくい)があまり良くない。RC造のマンションで小梁を使ったコンクリートの床スラブであればLH50くらいのところ、タワーマンションの床スラブはLH55程度が多いという。

 また、タワーマンションの住戸間に軽量化目的で使われるのが、乾式工法の戸境壁だ。乾式工法の戸境壁といっても実際のつくり方には何種類かある。

 最も遮音性が低いのは、鉄骨の間柱を立て、その両側に石膏ボード(厚さは12.5㎜以上必要)を二重に張り、クロスを貼って仕上げるもの(画像A)。石膏ボードの間にグラスウールを吸音材として入れたとしても、一方の石膏ボードの振動が鉄骨の間柱を通して反対側に伝わるため遮音性はあまり期待できない。クロスの表面に耳を当てれば、隣の住戸の室内の様子がかなりはっきり分かるだろう。

 これより多少レベルアップしたのが、間柱をチドリ状に立て、間にグラスウールを波型に充填した戸境壁(画像B)だ。両側の石膏ボードが間柱を介して接しているわけではないので、遮音性は高まる。しかし、間の空気層が振動することで、やはり多少の音は伝わる。

 「少なくとも、二重張りにする両側の石膏ボードにシート状の鉛をはさんでいれば、壁の重量が重くなり及第点をつけていいでしょう(画像C)。さらに最近は、間柱の代わりに繊維入りの押し出し石膏形成板を使ったもの(画像D)も登場しています。両側の石膏ボードはやはり鉛入りで、吸音材も入っています。これくらいになると遮音性はRC造に引けを取りません。タワーマンションを選ぶなら、これくらいの戸境壁のものなら安心できるでしょう」(碓井氏)

【関連記事はこちら】
>>> 新築マンションの価格高騰で「手抜き」が横行!? 間取りや壁、配水管の素材のチェック方法とは?

大地震による「長周期地震動」などの影響は未知数

 タワーマンションには、大地震との関連でも気になる点がある。上述のように超高層建築物は「柔構造」になっており、ゆっくり揺れて地震の揺れをやり過ごすようになっている。これは、地震の強い揺れは通常、1秒未満の周期(短周期地震動)が多いということを前提にしている。

 「しかし、大地震の中には陸から遠く離れた深い海底で起こるタイプもあり、その場合、揺れの周期がかなり長くなります。『長周期地震動』と言われるもので、東日本大震災においては首都圏などで観測されました。近い将来、発生が予想されている南海トラフの巨大地震でも、長周期地震動が生じると言われています。ゆっくり揺れる超高層建築物、あるいは免震ゴムなどを使ってゆっくり揺れるようにした免震構造の建物は、この長周期地震動と共振し、大きな被害が生じる可能性があるのです」(碓井氏)

 さらに2016年4月に発生した、活断層による直下型地震の熊本地震では、「長周期パルス」という地震動が国内で初めて観測された。3秒程度と周期が長く、同時に変異幅の大きな地震動だ。

 「長周期地震動」とは異なり、直下型地震においていきなり強く、長い揺れがやってきて、超高層建築物を大きく揺らす。その影響は未知の部分が多いようだが、近い将来、発生が予想されている首都直下型地震において超高層建築物に大きな被害をもたらす可能性がある。

 タワーマンションが本格的につくられるようになったのは1990年代後半から。その歴史はまだ浅く、一般的なマンションとの違いや弱点はあまり知られていない。タワーマンションを購入しようという人は、そうした点をよく理解した上で検討することをおすすめしたい。

【参考記事はこちら】
>>> 2017年11月の新築マンション市況を解説! 「暴落予想」から一転、価格引き上げる物件も

【関連記事はこちら!】
>>最新の新築マンション最新市況は? マンションのプロが、価格動向、人気物件を解説

◆新築マンション人気ランキング (首都圏エリア別)

【注目の記事はこちら】 (クリックで該当する情報へ移動します)
>>【2018年最新版】住宅ローン金利動向を、借り換えのプロが解説! 17銀行を徹底比較
>>住宅ローンの繰上返済を駆使して、10年、15年で返済するなら、どの銀行がお得?
>>各種手数料・引越し代などの「諸費用」まで借りられる住宅ローンを15銀行で比較!
>>住宅ローンの「審査基準」を15銀行で比較! 年収100万円、勤続6カ月で借りられる銀行は?
 ◆住宅ローン金利ランキング[新規借入] ⇒ 借り換えはこちら
新規借入れ住宅ローン「実質金利」ランキング(変動金利)
新規借入れ住宅ローン「実質金利」ランキング(10年、15年の短期完済)一覧!
新規借入れ住宅ローン「実質金利」ランキング(35年固定)一覧!
新規借入れ住宅ローン「実質金利」ランキング(5000万円の借り入れ)一覧!
新規借入れ住宅ローン「実質金利」ランキング(10年固定)一覧!
新規借入れ住宅ローン実質金利ランキング(リフォーム一括)一覧!
新規借入れ住宅ローン「実質金利」ランキング(5年固定)!
住宅ローンおすすめ比較トップページはこちら!
【2018年8月最新版】競争が激しく、過去最低水準の低金利!
◆「変動金利」住宅ローン金利ランキング (新規借入)
※借入金額2500万円、借り入れ期間30年(詳細な条件は表組の下に記載)
順位 銀行名 <商品名>
実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
1位 ◆じぶん銀行 <全期間引下げプラン 変動金利>
0.585%
がん50%保障付き
0.457% 0円 借入額×2.16%
【じぶん銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三菱UFJ銀行とKDDIが共同で立ち上げたネット銀行。変動金利の競争力が高く、業界トップクラスの低金利となっている。がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」が無料付帯
【関連記事】[じぶん銀行の住宅ローンの金利・手数料は?] 変動金利は業界トップクラスの低金利!がんになると住宅ローンが半減する団信が無料
じぶん銀行の住宅ローンの公式サイトはこちら
1位 ◆住信SBIネット銀行 <通期引下げプラン 変動金利>
0.585%
全疾病保障付き
0.457% 0円 借入額×2.16%
【住信SBIネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三井住友信託銀行とSBIホールディングスが設立したネット銀行で、表面金利の低さではトップクラス。借り換えを重視しており、変動金利(通気引き下げプラン)は、新規借入よりも金利を低く設定している。また、通常の団信に加えて、全疾病保障(8疾病+病気・ケガ)を無料で付帯しているので、魅力的だ。女性には、がんと診断されると30万円が支給される保障も無料で付けている。
【関連記事】[住信SBIネット銀行の住宅ローンの金利・手数料は?] 変動金利・固定金利ともに低い金利水準!保証料や繰上返済だけでなく、全疾病保障も無料
住信SBIネット銀行の住宅ローンの公式サイトはこちら
1位 ◆ソニー銀行 <変動セレクト 頭金10%以上 変動金利>
0.585% 0.457% 0円 借入額×2.16%
【ソニー銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
外貨預金などで有名なソニーグループの銀行。「変動セレクトローン」は変動金利向けの商品で、手数料は借入額の2.16%かかるものの、表面金利が低いので、実質金利でも競争力がある。新規借入で頭金が10%以上あれば、借り換えよりも低い金利が適用される。
【関連記事】[ソニー銀行の住宅ローンの金利・手数料は?]業界トップクラスの低金利や安い諸経費が人気!来店不要で迅速な対応が売りで、対面相談も可能!
ソニー銀行のお申し込みはこちら
1位
◆au住宅ローン <KDDI 全期間引下げプラン 変動金利>
0.585%
がん50%保障付き
0.457%
0円
借入額×2.16%
【au住宅ローンのメリット・おすすめポイント
携帯電話のauユーザーが、じぶん銀行が提供する「au住宅ローン」を借りると、毎月500円分キャッシュバック(チャージ)されるという特典が付いている。特典は最大3万円分(5年間)受け取れる。じぶん銀行の住宅ローンは変動金利の競争力があり、トップクラスの低金利だ。また、がんと診断されると住宅ローン残高が50%になる疾病保障「がん50%保障団信」が無料で付いているので安心感が高い。KDDIがじぶん銀行の代理店となり販売している。
じぶん銀行の住宅ローンの公式サイトはこちら
1位 ◆SBIマネープラザ <店舗相談MR.住宅ローンREAL 頭金20%以上>
0.585%
全疾病保障付き
0.457% 0円 借入額×2.16%
【SBIマネープラザの住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
SBIマネープラザは、証券、保険、住宅ローンなどを取り扱う、SBIグループのマネー相談プラザ。「MR.住宅ローンREAL」は住信SBIネット銀行の商品で、銀行代理店業者として販売する。変動金利は低金利で競争力があり、全疾病保障(8疾病+病気・ケガ)を無料で付帯する。SBIマネープラザの支店で相談する、対面用の商品。
【関連記事】[SBIマネープラザの住宅ローンの金利・手数料は?]窓口相談でも、ネット銀行並みの低金利を実現!さらに全疾病保障が無料という充実の保障体制
SBIマネープラザの住宅ローンの公式サイトはこちら

住宅ローンおすすめ比較

【イオン銀行の住宅ローン】
契約後5年間イオンの買い物が5%オフ、定期
預金の金利優遇など特典多数!⇒
関連記事はこちら

イオン銀行の住宅ローン公式サイトはこちら!

がんと診断されると住宅ローン残高が半分!
「じぶん銀行」がお得
関連記事はこちら

「じぶん銀行」住宅ローンはこちら

 

ステップダウン金利は新生銀行 ソニー銀行は手数料が安い フラット35取扱い1位のアルヒ
新生銀行 ネット銀行住宅ローンはこちら!
ソニー銀行の住宅ローンの詳細はこちら(公式サイトへ)
アルヒの詳細はこちら(公式サイトへ)
10年後から5年ごとに金利が低下する商品投入⇒関連記事はコチラ 業界トップクラスの低金利が魅力で来店も不要関連記事はコチラ 頭金ゼロ円でも、フラット35を借りられる関連記事はコチラ!
Special topics pr


ZAiオンライン Pick Up
[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2018]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定! 2018年版、クレジットカードのおすすめはコレ! おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは? 高いスペック&ステータスを徹底解説!アメリカン・エキスプレスおすすめ比較
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

高配当株 Best71
高利回り投資入門
株主優待ベスト104

9月号7月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

Amazonで「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!

 

【高配当株Best71&高利回り投資入門】

桐谷さん×WWW9945さんの酔いどれ座談会! 
極意と注目株、時々ホンネもポロッ

買っていい×買ってはダメ
高配当株投資の6つのチェックポイント

割安すぎ大型株16
10万円未満株16
攻守備える万能株6
不況に強い増配株6
・激安の10倍期待株14
●JT&日産自動車は買いか?
●連続増配の高利回り株ベスト12
●Jリート&インフラファンドを狙え
初心者はココから! 配当株投資のキホン!
会社員こそ高配当株を買うべき理由

企業型&iDeCo確定拠出年金のお悩み相談室

iDeCoで買える全191本の投信をメッタ斬り! 

海外株超入門
米国や中国など高い成長力が魅力! 

FXで副業生活
元手10万円で月2万円も! 

<別冊付録>ドカンと1冊まるごと株主優待
最高利回り248%
権利確定する株主優待ベストセレクト104
桐谷さんプロの激オシ読者の1番人気株


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ! Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ! 堀江貴文や橘玲など人気の著者のメルマガ配信開始! 新築マンションランキング