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社長の場当たり経営で会長が退任
「新生銀行」の呆れた内実

週刊ダイヤモンド編集部
2008年5月26日
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経営破綻した旧・日本長期信用銀行が、外資傘下で再スタートを切ってから8年。株式再上場を実現し、「企業再生のお手本」とまで賞賛されたが、銀行内部にはティエリー・ポルテ社長の無能と横暴に対する怨嗟の声が満ちている。生まれ変わっても救われない「新生銀行」の知られざる実態に迫った。

 「アホらしくて付き合い切れなくなったんでしょ」

 関係者の言葉を総合すると、そういうことになるらしい。この5月、新生銀行会長の杉山淳二が退任した。

 三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)の頭取候補だった杉山は、銀行界では知らぬ者のいない大物で顔も広い。2005年にアプラス社長から新生銀行副会長に転じ(06年に会長就任)、社長のティエリー・ポルテを支えてきたが、その無能と横暴に愛想を尽かし、ついに自ら退くことを決断したのだという。

 新会長(非常勤)に就任するのは、新生銀行の初代社長・会長を務めた八城政基。79歳という年齢だけで決めつけるわけにはいかないが、この「出戻り人事」は正しく異例である。

 新生銀行を去る杉山の人望は厚い。彼が構想するビジネスモデルを実現するために新生銀行に転職した旧・三和銀行組は10人近くもいる。その1人である専務の寺井宏隆は杉山と同時に退任、残る幹部級社員も彼らに追随する公算は大きい。ちょっとした「御家騒動」なのだ。

 杉山は退任するが、ポルテは続投する。新生銀行には公的資金が注入されており、その返済計画である経営健全化計画を2期連続で達成できなければ、本来は辞任しなければならない。「06年度はアプラスの過払い問題、07年度はサブプライムローン問題で巨額損失を計上し、2期連続の目標未達は確実だったのだが、本店売却による利益かさ上げというウルトラCで引責辞任を回避した。ポルテという人は保身能力だけは超一流ですよ」と関係者は指摘する。

 07年度の連結当期利益は601億円(06年度は609億円の赤字)。上っ面だけ見るとV字回復を果たしたようだが、これには617億円の本店売却益が含まれている。なんのことはない。本店を売却しなければ、2期連続赤字だったわけだ。これでは、新生銀行の実質筆頭株主であるJ・クリストファー・フラワーズに解任されても不思議はないところだが、元の部下に言わせると「ポルテはブラウンノーズ(おべっかづかい)」。

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