【5G】
いつでもどこからでも利用できる
光ファイバー網より高速なモバイルブロードバンド

 5G規格はまだ公式には選定されていませんが、5Gで実現されることになる特徴については、主な関係者の間でおおむね合意されています。5Gに共通する特徴は以下のとおりです。

高い周波数帯の活用
5Gでは最大10 Gbpsの無線通信速度が実現され、これは現在の4Gに比べ10倍から100倍高速。

低遅延
5Gで目標とする遅延は1ミリ秒(現在の4Gは50ミリ秒)。

多接続
5Gは現在4Gの100倍の同時デバイス接続を目指す

 したがって、5Gはより高速で応答も速く、より多くの機器を接続できると考えて差し支えありません。そのため、現在4Gで使われている動画などの広い帯域幅を必要とするアプリケーションの多くはさらに高速になり、ネットワークはセンサーネットワークや諸々のアプリケーションにもより高速に反応できるようになります。

 また、遠隔操縦やAR、VR、タッチインターネット(Tactile Internet)など、高い周波数帯と低遅延を組み合わせて実現される新しいサービスも登場します。5Gで実現されるサービスを図3に示します。

 日本では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが2019年末から2020年にかけて、5Gのサービス提供開始を目指しています。ダウンロード速度は平均5Gbpsで、日本で現在提供されている光ファイバ網の最大2Gbpsをはるかに凌駕する速度が実現されます。2023年までにはほとんどの大都市圏でサービスが提供されるでしょう。日本では5Gによってさまざまな新しいサービスが可能になるため、企業は以下のユースケースで5Gの導入を検討する必要があります。

コネクテッドカー
トヨタ自動車とNTTは、次世代の5G無線技術を共同開発する計画を発表しています。これにより、交通状況に関する情報を確認して他の自動運転車とデータをやり取りする自動運転車を実現し、道路利用者のスムーズかつ安全な制御を確保します。いわゆる「コネクテッドカー」の研究・開発は、渋滞の回避や自然災害発生時の対応のための交通網を監視する通信システム開発でのトヨタ自動車の取り組みがベースとなっています。

セキュリティシステム:
日本ではKDDIとセコムが、5Gを活用したセキュリティシステムに共同で取り組んでいます。これにより、固定カメラと警備員が装着したウェアラブルカメラの両方を用いて、高品質な画像を継続的に監視できるようになります。

産業用途:
KDDIとNECは大林組と共同で、5Gを活用した建設機械による遠隔施工(監視や操作)に取り組んでいます。

出典:ITR

 今後3年間に登場するこの3つの新しい無線技術は、必要な人的負担を抑え、ビジネスで企業に求められる透明性を大幅に高めるでしょう。また、どれもまもなく市場に投入されるため、現在のIT事業計画において検討する必要があります。