[東京 3日 ロイター] - 日銀が3日に発表した9月調査の日銀短観における「企業の物価見通し」によると、企業が想定する消費者物価(CPI)は平均で1年後が前年比0.7%上昇となり、前回の6月調査(同0.8%上昇)から小幅低下した。3年後と5年後はともに同1.1%上昇で、前回から横ばいだった。引き続き企業のインフレ期待に高まりはうかがえない。

1年後の見通しは6月調査において前回比で小幅上昇したものの、今回再び低下した。1年前の9月調査と比べても、1、3、5年後のいずれも0.1%ポイントの上昇にとどまっている。

前年度にマイナスに沈んだ実際の消費者物価は、今年に入ってエネルギー価格の上昇を背景に上昇率を次第に高めており、直近の8月は同0.7%上昇となった。

日銀では、目標とする2%の物価上昇率が実現できていない理由として企業や家計のインフレ期待の弱さを挙げ、インフレ期待の上昇には実際の物価の上昇が不可欠としている。この間の物価上昇にもかかわらず、今のところ企業のインフレ期待の反応は鈍い状況だ。

企業のインフレ期待は、先行きの賃金・価格設定行動に影響する可能性があり、日銀は動向を注視する。

同時に公表した各企業の主要な製品・サービスの販売価格見通しは、現在と比べて平均で1年後が0.5%上昇となり、前回から0.1%ポイント上昇した。3年後は1.0%上昇、5年後は1.2%上昇で、それぞれ前回から横ばいだった。

(伊藤純夫)