[シドニー 3日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)が3日、政策理事会後に発表した声明は以下の通り。

政策理事会はきょうの会合で、政策金利のキャッシュレートを1.50%に据え置くことを決定した。

世界経済の状況は上向いた。労働市場はタイト化し、多くの先進国経済ではトレンドを上回るペースでの成長が見込まれるが、先行き不透明感も残る。中国経済は、インフラや不動産建設における支出拡大が成長を下支えしており、高水準の債務は引き続き中期的なリスクを示している。豪州の交易条件は今後悪化する見込みだが、比較的高水準を維持している。

賃金の伸びとコアインフレ率は、大半の国で依然抑制されている。消費者物価指数(CPI)は概して年初よりも低く、これは主に原油価格の先の下落を映したものだ。米国では連邦準備理事会(FRB)が10月にバランスシートの正常化プロセスを開始すると示唆しており、金利は一段と上昇する見通しだ。他の主要国経済において追加緩和が実施される見込みはもはやない。金融市場は効果的に機能しており、ボラティリティーは低水準となっている。

4―6月期に豪経済は(前期比)0.8%拡大した。この結果や最近のデータは、豪経済が来年にかけて徐々に上向くとのRBAの予想と一致している。

過去数カ月間で鉱業以外の事業投資の上向きを示すより一貫した兆候が現れている。こうした傾向が強固となれば、歓迎すべき動向だ。報告されている景況感は高水準にあり、設備稼働率は上昇した。大規模なインフラ投資計画も見通しを支えている。ただ、これに反して、実質賃金の緩慢な伸びと高水準の家計債務は家計支出の伸びを抑制する可能性が高い。

雇用は過去数カ月にわたり強い伸びが続いている。雇用は全ての州で拡大し、労働参加率の上昇を伴っている。失業率は今後数年間、緩やかな低下にとどまる見込みだが、先行きに関するさまざまな指標は、今後の雇用の堅調な伸びを示している。

賃金の伸びは依然鈍く、当面はこうした状況が続く公算だが、労働市場の状況改善によって賃金はやがて幾分押し上げられる見込みだ。インフレも低水準にとどまっており、景気の加速にともない徐々に加速する見通しだ。

米ドル安も一因となり、豪ドルは年央から上昇している。通貨高は物価上昇圧力の抑制が続く一因となることが見込まれる。また、生産と雇用の見通しの重しにもなっている。通貨が上昇すれば、経済活動の好転とインフレ率の上昇は現在予想されているペースより緩やかになることが予想される。

住宅債務はしばらく前から家計所得の緩慢な伸びを上回るペースで拡大している。家計債務に関連する中期的リスクに対応するため、豪健全性規制庁(APRA)は複数の規制を導入した。信用状況の一定の引き締まりを受け、投資家の借り入れの伸びは最近、若干鈍化した。

住宅市場の状況は地域によってかなりばらつきがある。住宅価格が大幅に上昇している地域がある一方、下落している地域もある。価格が大幅に上昇していたシドニーでは、こうした状況が和らいでいる兆しがさらに出ている。東部の主要都市では今後数年、かなりの数の集合住宅の追加供給が計画されている。家賃の伸びは大半の都市で引き続き低水準となっている。

低水準の金利は引き続き豪経済を支援している。入手可能な情報を考慮し、理事会は今回の会合で金融政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と整合的と判断した。