[幕張 3日 ロイター] - 村田製作所<6981.T>の村田恒夫社長は3日、ロイターのインタビューで、ソニー<6758.T>から買収した電池事業について、種類を絞り込むことで2─3年以内の黒字化を目指す意向を明らかにした。電気自動車(EV)向け電池については、市場動向を見極めながら参入の是非を慎重に検討する。

村田製作所は9月1日、ソニーから電池事業の買収を完了した。同事業の2016年3月期の売上高は1650億円、営業損益は42億円の赤字だった。2017年も赤字が続いており、赤字の解消が急務となっている。

村田社長は「種類の多さが利益に結びつかないところもある」と述べ、カスタム品はこれ以上増やさず、標準品での対応を強化する方針を明らかにした。

商品を絞り込むことで管理コストを削減、「2─3年内に黒字化させたい」と語った。中期的には営業利益率を2桁まで引き上げたい意向だ。

電池事業の売上構成は現在、スマートフォン向けが50%、産業用が45%、その他が5%となっている。今後は売り上げ比率に応じて毎年200─300億円規模の投資を実施、2021年3月期に売上高2000億円を目指す。当面はこの構成比での拡大を見込んでいる。

EV向け電池については「引き続きチャレンジしていきたい」としたものの、「(世界的なEVの)戦略がはっきり見えてからでもいい」と述べ、参入を急がず慎重に見極める姿勢を示した。

同社はアイドリング・ストップ・システム用の車載用電池に参入する方針だったが、「(電池事業は)ソニーと一緒になったので、戦略を見直している」という。

次世代電池として期待されている「全固体電池」については、「2019年の製品化をターゲットに開発を進めている」ことを明らかにした。全固体電池は電解質に液体を使わないため、安全性が高く、将来的にはEV向け電池としての利用も期待されている。

村田社長は「携帯用のデバイスにまず使われるだろう」と述べ、ウェアラブル端末向けから実用化していく方針を示した。

*誤字を修正しました。

(志田義寧 山崎牧子)