[フランクフルト 4日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は4日、不良債権問題に対応するため、来年以降、ユーロ圏内の銀行に貸倒引当金の増額を求める方針を示した。

新たに不良債権として分類された貸出債権について、額面の100%に相当する引当金の計上を求める。

無担保の不良債権については、来年1月1日から2年以内の引当金計上、有担保の不良債権については、同7年以内の引当金計上を求める。

ECBは「この指針から逸脱した銀行は、監督当局への説明が必要となる」と表明。「銀行側の説明に基づいて、追加の監督措置が必要かどうかECBが判断する」としている。

今回の指針は、1兆ユーロ近くに上る既存の不良債権には適用されない。ただ、ECBは、既存の不良債権についても、来年第1・四半期末までに対応策を発表する可能性があるとしている。

ECBはこれらの提案について12月8日までパブリックコンサルテーションを実施する。

欧州債務危機の後遺症もあり、ユーロ圏ではイタリア、ギリシャ、スペイン、キプロスなどの金融機関の不良債権問題が最も深刻。

不良債権は銀行のバランスシートを傷め、貸し出しを抑制する原因で、信用の伸びの低迷が低金利による刺激策の浸透効果を相殺していることから、ECBには悩みの種となっている。

欧州には不良債権を効果的に売買する市場のないことが問題で、不良債権の売却は大きな損失につながり、銀行はコストのかかる増資を余儀なくされている。

ECBは、引当金は100%に向けて段階的かつ直線的に増額されるが、国内の規制当局がより高水準のバッファーを要求している場合は、指定期間の早い段階で引当金が一段と増額されることもあるとしている。

*内容を追加しました。

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