[ロンドン 5日 ロイター] - 日本銀行の中曽宏副総裁は5日、英国ロンドンで講演し、インフレ圧力が増して物価安定目標に向けたモメンタムが強まるのは時間の問題とし、ようやく「真の夜明け」が近づきつつあるとの見解を示した。

副総裁は「需給ギャップとインフレ予想が改善を続けるなか、物価の基調的なモメンタムは維持されている」と指摘。「インフレ率は徐々に高まっていくのではないかと予想している」と述べた。

日銀の政策対応を振り返り、狙い通りの成果を得られたことがあった一方で「そうならなかったことがあったとも認めざるを得ない」と語った。

そのうえで「何度か偽りの夜明けも経験した」こともあったとしながらも、過去の経験から多くの教訓を学んだとも強調。「今度こそ、真の夜明けが近いと信じるに足る、より多くの理由があるように思われる」と述べた。

また「完全雇用のもとで非常に逼迫した労働市場は、緩和的な金融環境とあいまって、構造改革の過程で生じる痛みを和らげてくれるはず」との認識を示した。

講演後の質疑応答では、日銀は当面イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)政策を継続すべきとの見解を示した。また、英国の欧州連合(EU)離脱が世界経済の健全な成長の妨げとなることは望んでいないと語った。

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